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鳩山内閣発足

 鳩山内閣がついに発足しました。
 期待半分不安半分ですが、何かが変わりそうな気配はあります。
 というより、これで変わる事が出来なかったらいよいよ国民は政治に対して絶望してしまうので、その意味でも鳩山内閣、責任重大です。
 内閣の面々もなかなか凄い事になっている気がします。
 ほとんど「民主党オールスター」なのではないでしょうか?
 民主党内の目立った人はほぼ全員入っているような…
 これでダメなら本当にもう打つ手が無い、という背水の陣のような布陣だと感じてしまうのは気のせいでしょうか?
 民主党のこの内閣に賭ける気迫が伝わってくるようです。
 もしかしたら民主党も「ここで失敗したら次は無いから」という理由で全力を出すつもりなのかもしれませんが、イヤな見方をすれば「これしか人材がいない」という層の薄さを露呈しているのかも。
 脱・官僚政治を掲げているだけあって、発足前後からして既に型破り状態になっているそうです。
 報道などを通じて知る限りでは、今までは内閣発足直前には各省庁から幹部が新大臣の元にうじゃうじゃとやってきてご機嫌取りをしたりレクチャーをしたりと忙しく、また就任直後の大臣の記者会見なども官僚が用意してくれた答弁書を読むだけ、だったそうなのですがこれを廃止。
 新大臣にもかかわらずそこにあいさつに来る官僚はトップクラスと身の回りに付く人たち数人だけという少なさだそうです。
 当然官僚からの答弁書なども無いので、新大臣は自分で色々と考えて行動や発言をしなければならないようです。
 また、今までの自民党は先に「入閣する」事だけが決まり、どこに誰を割り振るかは直前まではわからなかったそうなのですが、民主党では前日の内に「あなたにはこの大臣に就任して欲しい」という連絡が総理から伝わっていたのだそうで、直前になってバタバタするという事は無かったそうです。
 考えてみれば当然なんですけどね。
 大臣っていうのはその分野の頂点なわけですから、何も知らない人が政治力学に基く順送り人事で「君はまだ経験が浅いから重要ではないポスト」「あなたはベテランだから重要閣僚」などとやってきた事の方がおかしいので、各議員に得意分野がある以上は当然前もってどのポストに就くかはわかっていなければおかしいし、本人も知らない突然の人事では「素人に国の舵取りを任せる」事になってしまいます。
 そして素人には何もわからないので官僚が後ろであれこれと教えているうちに官僚主導になっていく…
 これが数年前までの自民党政治でした。
 小泉元総理が「適材適所」と言い始めた頃から変わり出してはいましたけど。
 今回の鳩山内閣はその変わり始めの人事法のさらに延長上にあるように思えます。
 そういう点でも政治主導に切り替える覚悟は見受けられます。

 でも、これって大臣に相当な負担というか能力が要求されるわけですよね。
 今まではすべての答弁を官僚が書いてくれていたようですし、そういうやり方なら小学生でも大臣が務まったかもしれない。
 しかし今後は脱官僚なので官僚に頼る事ができない以上、大臣が今まで官僚に任せていた部分をやらなかればならないわけです。
 官僚から距離を置くのは良いのですが、それにはそれ相応の負担と能力が必要なのですけれど、今の政界にそれだけの人材が果たして何人いるのか…
 この内閣の時点では大丈夫なのかもしれませんが、この状態がこれからずっと続いていくとなると党内もしくは国全体の中で「大臣育成システム」というような人材育成の仕組みを作り上げる必要がありそうです。
 それが出来ないと数年後には本当の「衆愚政治」が始まってしまいますから。

 脱官僚の要素は他にもあるようです。
 今までは各省庁で官僚による記者会見が一日一度は行われていたそうなのですが、これも廃止。
 ここにも大臣かもしくはそれに準ずる人が入り、記者会見などを行うそうです。
 行政が勝手な行動が出来ないように完全に大臣の管理下に置く、という事なのでしょうけど当然これも大臣にとっては負担が増えるという事になるはずです。
 大臣は日々の業務だけでも忙しいはずなのに、そこへ報道官としての役割まで足されるわけですから…
 当然そのために民主党は「100人規模で人材を政府内に送り込む」と言っていたのでしょうけど、そんなに人材が揃っているのでしょうか?

 閣議の前の事務次官会議というのも廃止になったそうです。
 これは色々な法案などを閣議に上げる前に、事務次官レベルで各省庁間の調整などを行う(いわゆる「根回し」と言うヤツでしょうか)というものだったそうなのですが、これも廃止。
 という事は各大臣は閣議の場で政策のすり合せや調整などをしなければいけないわけですよね。
 となると、今自分たちがやろうとしている閣議決定は結果として何をしようとしているのか、を完全に把握する必要があるわけです。
 しかも官僚が手伝ってくれているわけではないので、安全装置が無いような状態。
 その閣議決定によって起きるすべての問題の責任はそのまま内閣が背負う事になります。
 政治家にとっては相当に辛い仕事になっていくのではないでしょうか。
 政治家の仕事は選挙に勝つことだけ、という訳には行かないでしょう。
 大臣クラスには「本物の実力」が要求されてきます。
 もしも実力不足の人間が大臣に納まったりすると、国家の迷走どころか物凄い速度での衰退が始まってしまう危険性もあります。
 正直、日本の政治家の能力が海外に比べて勝っているとは思えません。
 選挙に勝つ事には長けていても、実務能力となると疑問符が付きそうな人も多いのではないでしょうか。
 「政治家は選挙落ちたらただの人」などという言葉がありますが、これがすべてを物語っているのではないでしょうか。
 本物の実力を持った大臣クラスの人間ならば、政治家を辞めたところでその能力だけで十分な収入を得るぐらいの事はできるでしょう。
 「政治以外は何も出来ない」というのは「政治家としても失格」なのかもしれません。
 それだけの人材が政界にどれほどいるか…
 脱官僚を掲げてしまった上で人材不足だったとすると、この国の低迷はまだまだしばらくは続いてしまいそうです。
 実力が十分そうな人にだって不安はあります。
 例えば、厚生労働大臣になった長妻昭さん。
 ミスター年金と呼ばれ、消えた年金などの年金関連疑惑ではその手腕を発揮していました。
 その彼が大臣になって乗り込んでくるのですから厚労省としてはパニックでしょう。
 見ている分には面白いし、彼なら年金に関しては何がしかの解決はしてくれそうです。(とは言っても舛添大臣に出来なかった事がどこまでこなせるかは疑問…)
 ですが、年金以外の分野となるとどこまでの実力があるのかは未知数。
 新型インフルエンザ対策やワーキングプアなど厚労省には大きな仕事が控えていますけど、そこまで手が回るかどうか…
 期待はしているのですが、既に厚労省の担当分野は一人の人間で背負えるレベルを超えてしまっている気がします。
 彼をサポートする政務官や副大臣の能力次第、という事なのかもしれませんけど、やはり人材不足の可能性は出てきそうですし…
 やはり不安は大きいです。

 ところで、今さらなのですが今回の内閣は連立政権です。
 社民党と国民新党からも入閣しているわけですが、こちらは大丈夫なのでしょうか?
 役職は特命担当大臣ばかりのようですが、これも党の能力を考えると仕方が無いのかもしれません。
 脱官僚を掲げているので官僚の助けは借りられない。
 となると、党の能力による所が今まで以上に大きくなるのでしょうけど、それだけの力を弱小政党が保持するのは難しいかもしれません。
 最初特命担当大臣ばかりなのは「来年の参院選で民主党が単独過半数を取ったら連立を解消するため」かとも思ったのですが、答弁書などを官僚に頼れないとなると、弱小政党が普通の国務大臣のポストをこなすのはおそらく不可能。
 これ、今後の政界に大きな影響を与えそうですけど…

 連立に関してはもう一つ素朴な疑問があります。
 先日連立に合意するまでにも「難産」と揶揄されるほど交渉が難航していたわけですけど、そこで何をどのように話し合われたのかは細かくは伝えられていません。
 マニフェストを掲げて選挙を行ったわけですけど、当然そのマニフェストは政党ごとに異なっているわけで、連立を組むとなると場合によっては双方ともマニフェストの内容を諦めなければならない部分が出てくるでしょう。
 連立前にそのすり合わせを行ったのでしょうけど、有権者としては選挙後に勝手にマニフェストを改竄されているように感じる所もあります。
 連立成立の時点で各政党連名で「どのマニフェストをどう変えたのか」とか「どのような条件を付けたのか」を明らかにするべきなのではないでしょうか。
 一番簡単なのは連立協議自体をオープンにしてしまう事なのでしょうけど、それは党の駆引き上出来ない事もあるでしょう。
 そこでせめて「準マニフェスト」と言うか、連立政権における共通マニフェストのような連立政権の公式見解を作るべきなのではないでしょうか。
 それもマニフェストに載っていた分野に関しては特に細かく。
 例えば自衛隊の給油活動をどうするのか、という問題に対しても今回話し合いで妥協案が出たのでしょうけど、その具体案がよくわからない。
 いつまでに止めるのかとか、止めない代わりに何をするのかとか、どういう状況になったら止めるのかなど、細かい条件を作る事は出来たはずです。
 今までのやり方だと「しばらく静観し様子を見て適宜判断する」というような感じが多かったのですが、単に変化を静観するだの先送りするのではなく、変化の段階の目安をあらかじめ決めておく事だって出来るはずです。
 しばらく様子を見るけれど、もし状況がこのようになったらこうする、別の状況になったらこうする、と大雑把な行動予定を示すぐらいの事はする必要があるのではないでしょうか。

 脱官僚はそれ自体は歓迎すべきなのですが、これを徹底させるには政治家に高い能力が要求されますし人材の層の厚さも要求されます。
 その上閣議決定や連立協議なども今まで以上に仕事が増えるので、おそらく今までとは比べものにならないくらい会議に時間がかかるはず。
 もしそれを政治家が嫌がり出したら、この国は元に戻ってしまうかもしれません。
 まぁ政治主導が徹底し、政治家の仕事が激務になれば「自分の子供をわざわざ政治家にしよう」と考える人間も減り、結果として世襲政治家も減るかもしれませんけど。
 脱官僚・政治主導が出来るかどうかは「優秀な人材をどれだけ確保できるか」という点に落ち着いてしまうのかもしれません。
 優秀な人材を確保する…何だか当たり前の結論に到達してしまいました。

 鳩山総理、会見では「未知の領域に突入するので失敗するかもしれませんが、寛容に見守ってください」とちょっと弱気な発言をしていました。
 まぁ仕方が無いのかもしれませんけど、それでも最低限やってもらわなければならない事というのはいくつかあるでしょう。
 脱官僚も大事ですが自身の献金問題も含めた「金権政治からの脱却」も昔からの政治の問題ですし、「議員の定数削減」も前から言われている問題です。
 良く考えたら議員定数削減と優秀な人材の確保は両立させるのが難しい問題のような気もしますが。
 記者会見をオープンにする、というのは現時点では達成できていないとの事。(選挙前に「必ずやる」と言っていたそうなのですが)
 これは記者クラブ側との問題でもあるのでしょうけど、報道の閉鎖性が政治と報道の馴れ合いを生み緊張感を奪っているのは事実でしょう。
 この改革も手早く行って欲しい所です。
 そういえば議員報酬の問題もありましたね。
 8月はわずか2日しか議員ではないのに、一ヶ月分歳費を貰ったとか…
 既に受け取ってしまったものは法律上どうにもならないのでしょうけど、この改革も早々に片付けて欲しいです。
 むしろ記者会見をオープンにして緊張感を保ち、金権政治から脱却し、議員定数を減らした上、歳費も日給制にする、というような「政治家自身が身を切る様な事」を先に行う事で「政権としての本気」を国民や官僚に示し、その後の政治改革をやり易くする、という方法もあるはず。
 そういう政治のやり方を望みたいのですが…

 宿題一杯で前途多難、その上国民の期待値はかなり高い。
 もしかしたらものすごく難しい舵取りを要求されているのではないでしょうか?
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 自民党、どうなってしまうのでしょうか?
 選挙から一週間ほど経過しているのですが、いまだに「次の総裁」が決められず国会での「首相指名は誰にする?」という話題ばかりです。
 私は自民党支持者ではないのですが、二大政党制を実現するためには政権交代可能で政権が運営できる政党が「二つ必要」なわけです。
 民主党の長期政権は二大政党制ではないので、日本の将来にとって「二大政党制が有益」だというのならば「自民党と民主党の両方に同じぐらい頑張ってもらわないといけない」という事になるのですが…
 選挙後の自民党の体たらくを見ていると、本当にこれが与党だったのだろうか?と心配になってきました。
 地方組織は揉めているし、党内も大揺れ、秘書達は失職で困っている…
 日本を束ねるどころか自分達自民党の地方組織すら満足に束ねられず、労働者のセーフティネットの構築をしなければならないのに自分達の秘書やスタッフのセーフティネットさえ満足に作っていなかったわけですよ。
 これが先週まで「責任政党」とか「日本を守る責任力」とか言っていた政党なんですから。
 情けない…
 自民党は衆議院議員が100名ほどしかいない、と嘆いているようですが、むしろまだ100名以上も残っている、という風に考える事が出来ないんでしょうか?
 民主党も郵政選挙で大敗した際には現在の自民党と同じぐらいの人数に減ってしまいました。
 それでも今回大勝するまでに回復したわけですよ。
 共産党などの他党に至ってはそれよりも遥かに少ない人数なのにそれなりの存在感を発揮しようと努力しています。
 それなのに自民は…
 100名以上もいる「最大野党」じゃないですか。
 出来ることはまだまだたくさんあるはずなのに、もうすでに「崩壊」したかのような雰囲気。
 むしろ今のこういう状況だからこそ「責任力」とやらを出来る範囲で発揮するべきだと思うのですけど。
 無理かな?
 ちょっと負けたぐらいで烏合の衆になってしまうとは。
 やはりこの程度の党だったのでしょうか?

 この程度だろうと何だろうと、野党は野党としてキチンと機能してもらわないと困るわけですから、是が非でも自民党には今まで以上に優れた党として生まれ変わってもらわないと国民としては非常に迷惑なわけです。
 ところがこの再生は一筋縄では行きそうにない。
 自民党は口では「反省」とか「解党的出直し」と言ってはいるのですが、どこまで本気なんでしょう?
 地方組織からは不満が漏れ落選議員からは「ピント外れ」と言われています。
 現在の自民党の議員たちはまだ状況がわかっていないようです。
 というか、そもそも今のような政治のやり方で本当の意味での「政党の反省」などできるのでしょうか?
 これは自民党に限った事では無いのですが、まず、当たり前の事実として「党内で力を持つのは当選した議員たち」です。
 落選した議員たちは「負け組」なので彼らが何を言っても「勝ち組」側は真剣には受け取らないのではないでしょうか。
 もちろん勝ち組側も選挙の際には苦戦を強いられていたので、それなりに今までの失政に対して反省はするでしょう。
 しかし、いくら苦戦をしていようとも結果として当選してしまえば「あ〜しんどい戦いだった」と既に「過去の出来事」になってしまいます。
 当選直後こそ「このままではマズイ」とは思うでしょうけど、人間がその決意をずっと持ち続けるのは難しいでしょう。
 変な例えですが正月に立てる「今年の目標」とか「抱負」みたいなものです。
 「喉もと過ぎれば熱さ忘れる」のように、この「苦戦の記憶」もそこで得た「反省」と「改革への覚悟」も一ヶ月ほどすれば忘れてしまうのではないでしょうか?
 そういう意味では真に反省し改革への熱意を燃やしているのは負け組の落選議員のはずです。
 今後長ければ4年ほど復職の機会が訪れず、その間必死に色々な事を考えるでしょう。
 それこそ人生観が変わる程の経験になる人もいるでしょう。
 落選した際の選挙の敗因に関しても一生懸命考えて、解決策を見出すはずです。
 そういう意味では落選議員こそが「最も有望な政治家」と言えるのかもしれません。
 有望な政治家ではなかったとしても、その人の発言には勝ち組以上に意義のある言葉が含まれているのではないでしょうか。
 ですが、実際には落選議員は負け組として処理され、彼らの意見が党の意見に大きく影響を与える事は無さそうです。
 あくまでも主役は当選した勝ち組議員です。
 そしてその人たちの「反省」は負け組の「反省」に比べると非常に質の悪いものなのではないでしょうか。
 せっかくの落選の教訓や反省はすぐには政党に反映されません。
 そんな風に考えて行くと一つの政党が今まで以上に優秀な政党として復活するためには、一度落選し辛酸をなめ、色々な事を考えたであろう落選議員達が再選するまでは期待できない可能性があります。
 落選した議員たちが失職期間中に新たなる政策や考え方を練り上げ、有権者に支持されるような強い武器として引っさげて再当選をした時に、初めてその政党は「敗北を糧にし優れた政党として生まれ変わる」事ができるはずです。
 敗北した政党が良くなるのは落選議員が再選してからになるのではないでしょうか。
 ところが自民党のように「当選回数による年功序列」のようなシステムがあると、これもままならない。
 一度落選してしまうと例え再選してもその影響力はかなり低下してしまいます。
 政党の実権を握っているのは「口先だけの反省」しか出来ない人たちです。
 当選回数が多く落選をした事が無いということは「人生観が変わるほどの強い反省をした事が無い」という事の可能性は極めて高いのではないでしょうか。
 にもかかわらずそういう人たちだけが実権を握ってしまう。
 これではいつまで経っても「負けてしまったダメな政党」が「素晴らしい政党」に生まれ変わる事は出来ません。

 日本の将来のため、二大政党制のため、自民党には今までの自民を超えた素晴らしい政党に生まれ変わってもらわなければ困るのですが、現在の自民党が行おうとしている行為はそれとは程遠いようです。
 昨年の総裁選の折にはあれだけたくさんいた「総裁候補」も今ではすっかりなりを潜めています。
 落選したり小選挙区で落ちて比例復活している人はともかく、小選挙区で勝ち残った人もいるのですがなかなか手を挙げません。
 報道などで知る限りだと何人かの若手議員が手を挙げようとしているようなのですが、それを「派閥の領袖」という「反省知らずのオジイチャン達」が止めているようなのです。
 いわく「若い人間には任せておけない」とか「有能な人材は温存したい」とか…
 そういう後ろ向きな発想のようです。
 何考えてるんでしょうか、この爺さん達は…
 いまだに「昔の自民の常識」だけで物事を判断しているようです。
 きっと「一度総裁になったら二度と総裁にはなれない」とか「若い内に失敗したらその後の人生が台無しになる」とか、そんな風な考え方しか出来ていないのでしょう。
 何だかキャリア官僚などのエリートが「経歴に傷が付く」のを恐れるのに似ています。
 そんな事で大丈夫なのでしょうか。
 民主党の事を少し思い出してみましょう。
 野党だったので党首がそのまま総理大臣になるわけではないので、総裁=総理の自民党とは重みが違うのかもしれませんけど、民主党はある程度決まったメンバーが党首を当番制のように回しています。
 郵政選挙後だけでも数回変わっているはずです。
 また、前原誠司元代表のように若手を抜擢した事もあります。
 彼はその後大失敗をして党首を降りたわけですが、それでもいまだに党の顔の一人です。
 …他に人材がいないだけかもしれませんけど。
 理由はともあれ若手にもチャンスを与え、失敗してもそこで政治家生命が終わりというわけではありません。
 が、自民党の場合は若手にチャンスを与えず、失敗したら袋叩きにしてポイ捨て…
 こんな状態で党の再生なんか出来るわけがない。
 せっかく(?)野党に落ちたのだから、この際野党の党首として気楽に若手にチャンスを与えてみてはどうでしょうか?
 総裁=総理ではないわけですから、今までよりはある意味「総裁」の重みや責任は少ないわけです。
 一度失敗したらポイ捨て、という考えを改め若手に総裁を起用し色々とチャレンジさせる。
 経験が人材を育てる、という面もあるでしょう。
 若い総裁の下ではベテランが働けないなどというのならば、いっそ総裁の下に就く人間も若手を起用し「野党の期間=人材の育成期間」と割り切ってしまうのも一つの手ではないでしょうか。
 昔の自民党のように「まずは派閥の領袖になってから総裁を目指す」というのでは柔軟性にかける老害政党になってしまいます。
 しかもその領袖が超高齢者ばかりで、現役でいられるギリギリまで粘ってしまい、いざ領袖の座を譲られてもその時はすでに後継者が結構な高齢者になっている…というような状態ではいつまで経っても若手の人材が育ちません。
 本当に「反省」し「解党的出直し」をするのならばベテラン勢はいったん下がって若手中心の体制にした方がいいはずです。
 そして落選した議員や地方の組織の意見などにも耳を傾け、古いやり方にとらわれない新しい政治手法を生み出してこそ、本当の意味での「政党の再生」になるのではないでしょうか。
 古い自民にはサヨナラして全く新しい自民党として生まれ変わってくれる事を願います。
 それが出来なければこの国の政界の行く末は自民党が消滅し「自民党対社会党」の55年体制が「民主党対共産党」に置き換わっただけの長期独裁政権に逆戻りしてしまいます。
 もちろん政権交代など起きず、現在日本で起きているさまざまな「一党独裁政権のための弊害」も再び繰り返されてしまうでしょう。

 自民党よ、アホな事をやってないで早く党を立て直せ。
 それが今すぐ出来る「自民党の責任」のはずだ。
 一週間前まで「責任政党」と名乗っていたのだから、責任は果たせ。
 議席が大幅に減ったとはいえ、100人以上の人間が当選するほどの国民の信任を得たのは事実なのだから、その責任を果たすのは自民を支持してくれた人たちに対する義務であり礼儀でもあるだろう。
 それだって立派な「日本を守る責任力」だぞ。
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 先日の記事の一部で紹介した「変な候補者」の結果をご報告。
 まぁ当然結果は見えていたのですけど、その成果がどれほどのものだったのかを一応伝えておこうと思いまして。

 「新党本質」…北海道から比例区で出馬していました。
 自殺するくらいなら臓器提供するために自発的安楽死をしよう、という人たちです。
 落選。
 得票数7399票(得票率0.2%)でした。
 他の主な政党が数十万票を獲得しているので桁が二つぐらい足りませんけど、あの主張で7399票というのはある意味スゴイのではないでしょうか?

 「又吉光雄」…自称・唯一神、又吉イエス。
 落選。
 得票数718票(得票率0.2%)でした。
 東京一区(自民=与謝野、民主=海江田が立候補している選挙区)からの出馬。
 同選挙区では下から2番目でした。
 自称・唯一神を718人の人が支持している…
 多いのか少ないのか、判断が出来ません。

 「和合秀則」…高速道路を強行突破している人です。
 落選。
 得票数2360票(得票率0.9%)です。
 東京11区からの出馬で、同区では最下位ですが2360票。
 こんなに支持者が居て、日本は大丈夫なんでしょうか?

 「マック赤坂」…日本スマイル党党首。
 落選。
 得票数987票(得票率0.3%)です。
 自称・唯一神と同じ東京一区からの出馬でした。
 下から3番目です。
 東京一区、変な候補者の激戦区なのでしょうか?
 それとも単に「東京」で「一区」だから目立ちたがり屋が集まっているだけ?

 「維新政党・新風」…極右団体?
 今回の衆院選には立候補してなかったようです。
 いつも選挙の度に名前を聞くので、今回も当然どこかの比例区で立候補しているとばかり思っていたのですが…
 すいませんでした、私の勘違いです。

 「みんなの党」…渡辺喜美が立ち上げた駆け込み政党。
 公示前4議席が5議席に増えました。
 この人たちは泡沫候補ではありませんが、今後は埋没しそうですねぇ…
 そういえば選挙中、この党名のせいで選挙管理委員会が大分苦労したそうです。
 「みんな」という言葉がこの党を連想させて公平な選挙にならない、という理由で「みんなで投票に行こう」というような標語が使えなくなったとか。
 迷惑な名前ですね…他に名前が無かったんでしょうか?

 「新党大地」…鈴木宗男の党です。
 北海道の比例区で立候補している政党。
 得票数433,122票 (得票率13.0%)です。
 鈴木宗男のみ当選。
 収監されたらどうなるんでしょう?

 「改革クラブ」…名前は耳にしますがよくわからない政党です。
 比例区近畿と大阪17区から西村真悟だけが重複立候補。
 前職だったんですね、この人。
 小選挙区では36650票(得票率17.1%)、比例区では58141票(得票率0.5%)を得るも落選。
 代表的肩書に拉致議連幹事長とあるのですが…
 拉致問題は大丈夫なのでしょうか?

 「新緑風会」…これまた名前はたまに聞きますがよくわからない。
 今回は立候補をしていなかったようです。
 これも私の勘違いです。すいません。
 ところでこの新緑風会って何なんでしょう?
 政党ではなく統一会派というものらしいのですが…
 政治の世界にはよくわからないものがたくさんあるみたいです。

 そして「幸福実現党」…ある意味大本命です。
 あれだけ大規模に立候補をし、組織力もあるはずなのですが結果は…
 驚愕の議席ゼロ。
 史上最大の泡沫候補確定です。
 同党から立候補していたドクター中松も当然落選です。
 比例区で一人ぐらいは当選すると思っていたんですけど…
 公式サイトからの情報ですが、ちょっと気になる一文を見つけました。
 「選挙区によっては、母体である幸福の科学の信者数にもはるかに届かない得票数もあり、信者の信仰と政治選択に分離があるものと思われました。」だそうです。
 幸福の科学、ひょっとして大した事ない?
 幸福実現党とは全く関係無いのですが、宗教政党が全員落選というと嫌な過去を思い出します。
 「オウム真理党」でしたっけ?オウム真理教が立候補していた事がありました。
 あの人たちは選挙で全員落選してからテロの方向へと暴走して行きました。
 幸福の科学、ちょっと怖いです。
 その辺は大丈夫でしょうか?
 しかし同サイトには「今後、慎重に検討を重ね、次回参院選に挑戦する折には、適性ある候補者を選び、事前の政治活動を充実させていきたいと考えます。今後とも皆様のご支援、ご指導をよろしくお願い申し上げます。」という一文もあります。
 とりあえず暴走はしなさそうですね。
 でも…ということは、まだやる気なの?
 諦めが悪いというか何と言うか…
 数年後に公明党みたいになってるんでしょうか。

 先日の記事で紹介したのはこの人たちだけですが、今回また気になる人を見つけてしまいました。
 と言っても候補者本人が気になったと言うわけでは無いのですが…

 「前田禎信さん」です。
 なぜこの人が気になったかと言うと泡沫候補の激戦区・東京一区から立候補していたんです。
 自称・唯一神とスマイル党のいるあの選挙区です。
 その選挙区で唯一神とスマイルのさらに下、最下位の得票数だった人です。
 得票数は652票(得票率は0.2%)でした。
 あの「変な人、二人」より下ってどんな人なのでしょう、というタチの悪い好奇心を駆り立てます。
 グーグルで検索してみたのですが、よくわかりません。
 無所属の新人で元特定郵便局員だそうです。
 普通の人、という事でしょうか?
 全く同じ好奇心の元、もっと得票数の少ない人はいないのだろうかと新聞を睨んでいた所一人見つけました。
 「郡 昭浩さん」です。
 愛媛一区から立候補。
 得票数は578票(得票率0.2%)です。
 やはり検索しても詳細が不明です。
 無所属新人、元塾講師以上の事はわかりませんでした。
 やはり「普通の人」なのでしょうか?
 普通の人が立候補。
 得票数を考えると「何で立候補したんだ?」という気になりますけど、本来民主主義ってこういう「普通の人」が「普通に立候補」するものなんですよね。(ちなみに、得票数が3桁だった人はこの4名だけのようです)
 そういう意味ではこういう普通の人が立候補するのは決して間違った事ではないし、むしろこういう人が増えてもいいはずです。
 ただ、現実的に考えるとやはり無謀かと。
 仮に当選してしまったとして、何が出来るのか不安ですし。
 あえて冷静に指摘をするなら「なぜいきなり国政に出た?」というところでしょうか。
 政治は素人が当選していきなりどうこう出来るものでもないでしょう。
 そのような事になったら、当然官僚任せになってしまいそうですし。
 現実的な妥協点を挙げるなら、「まず地方選挙に立候補せよ」ということでしょうか。
 いきなり国政に出るのならばどこかの政党に所属するべきでしょうし、どうしても無所属で行きたいのならばまず市区町村議員選挙に挑戦し、政治の経験を積むべきなのではないでしょうか?
 そこから都道府県議会に行き、国政へ、というのが流れとしては現実的なのではないかと思います。
 余談ですが、村山富市元総理がこの順で進み最終的には総理大臣になりました。
 無所属ではありませんけど…
 市議会→県議会→衆議院、という順番です。
 一応、「普通の人」でも段階を踏んでいけば総理大臣になれる可能性はあるわけです。
 確率は物凄く低いですけど。
 政治を志すなら、まず地方議会を目指してみてはいかがでしょうか。
 普通の人が地方議会に次々と立候補し、その中から優秀な人がステップアップして国政に行く。
 そういう流れが社会全体に起きてくれれば、この国はさらに大きく変わるのではないでしょうか。



 ところで、今回の選挙で自民党に巣食っている「ぬらりひょんズ」が何名か落選したようです。
 まだまだ何人か自民党内にぬらりひょんは生き残っているようですが、今後徐々に減っていくのではないでしょうか。
 何がしたいのかわからないけれど、なぜか政界に居座り続け議席を保守し続けるぬらりひょん達。
 彼らが一掃される時はそんなに遠くないかもしれません。
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 追記
 「えいはち」さんから貴重な情報をいただきました。
 えいはちさんのブログ「えいはち@十二社の行動」の記事、「日曜日が待ち遠しい!」にて東京一区の選挙のポスター掲示板が掲載されています。
 また、自称・唯一神の主張や前田禎信さんが掲載されている選挙公報の写真も掲載されています。
 ポスター掲示板の写真ではスマイル党の怪しげなポスターも拝見できます。
 ぜひ、一度ご覧になってください。
 ・えいはち@十二社の行動「日曜日が待ち遠しい!」へ←リンク

 前田禎信さんに関しては新しい情報を見つけました。
 「652票…“アニメ政策”訴えた38歳無職男の自爆選挙(夕刊フジ)」←リンク
 この記事によると前田さんはアニメ「コードギアス」の設定を参考に「合衆国日本!」をスローガンにし、アニメーターの所得向上や若手アイドルが活躍するイベントスペースを国費で借り上げるなど、「アキバ系政策」とでも呼べそうな案を提唱していたようです。
 …やっぱり変わり者の「変な人」だったのでしょうか?
 それでも他の変わり者候補者に比べれば遥かにマトモな候補者なのかもしれません。
 記事の印象からすると「社会の底辺代表」「オタク代表」という見方もできそうです。
 こういう人が自由に立候補できるというのも、民主主義が機能しているという証明なのではないでしょうか。
 衆議院議員選挙が終わりました。
 自民惨敗です。

 懐かしいですね、もう何年経ったのでしょうか…
 小泉純一郎元総理が初めて総理になった頃、彼は大声で叫んでいました。
 「自民党をぶっ壊す」と。
 「自民党が小泉改革を潰すのなら、小泉が自民党をぶっ潰す」と。
 小泉総理が総理を退いてから大分経ってしまいましたが、ようやく自民党がぶっ壊れました。
 選挙前に自民党は「小泉改革」を否定し始めました。
 そして自民大敗。
 まるで「小泉の呪い」です。
 小泉純一郎は今回の選挙を通じてようやく公約を達成しました。
 長かったなぁ…

 と、イヤミはこの辺にして。
 民主大勝です。
 というより「勝ち過ぎ」です。
 この大勝、何なのでしょうか?
 今までの世論調査や報道などでの街頭インタビューを見る限りでは「民主支持」がそんなに多いとは思えない。
 事実「麻生・鳩山どちらも総理に相応しくない」という意見が選挙直前の時点で半分弱を占めていました。
 それぞれの支持層を組み合わせて考えれば麻生・鳩山共に過半数の人間から「総理に相応しくない」と評価をされていたわけです。(「どちらも相応しくない」と「麻生支持」もしくは「鳩山支持」を足せば「反対派の総数」になる、という意味です)
 にもかかわらずの民主大勝。
 一部の「自業自得候補」を除けば、この勝利は異常事態です。
 多くの人が民主党を支持しているわけではなさそうなのに、民主党の歴史的勝利。
 これ、単純に「自民NO」というだけですよね、おそらく。
 さらに言えばこの状況、「郵政選挙」や「小泉フィーバー」の時に酷似しています。
 あの頃は民主側が「ムードに流されないで下さい」とか比較的保守的な発言をしていました。
 逆に自民党(というより小泉)が「改革」というような言葉を連呼。
 ちょうど攻守逆転したような印象です。
 そしてそれを勉強したのか今回の選挙では民主の側が「変化」を強調し、自民が「現状維持」を訴えています。
 そして結果は「変化」側が圧勝。

 自民・民主という枠組みから少し離して、現象を相対的に見てみるとここ数年の選挙は「変化」を訴える者が勝ち、「現状維持」を唱える者が負ける、という図式が多いのではないでしょうか。
 つまり国民は「何でもいいから社会が変わって欲しい」という変化を望む声がかなり大きいのではないでしょうか。
 そういう目で見ると小泉内閣以降の自民党=今までの衆院3分の2は「国民の変化を望む声」の結果であり、今回の民主圧勝も「国民の変化を望む声」の結果なのではないでしょうか。
 看板こそ自民と民主の違いはありますが、その本質は「国民が変化を望んでいる」という一点において「本質的には同じもの」なのではないでしょうか。
 小泉劇場の際の「自民党をぶっ壊す」も「刺客」も「旧態依然とした自民党政治の打破」「社会の変化」をわかりやすくした形であり、今回の「政権交代」も「旧態依然とした自民党政治の打破」「社会の変化」そのものです。
 「小泉総理誕生」は自民党にとって最後のチャンスだったのでしょう。
 というより、国民としては「あの時点で社会が良い方向へ大きく変わる」はずだったのに、結果としてそうはならなかった。
 その意味ではあの時点で「政権交代」のようなもの(旧態依然とした自民は下野同然)が行われていたわけで、今回の民主圧勝もその流れの延長線上なのではないでしょうか。
 とすると国民が望んでいるのは「社会の大きな変化により社会全体が良くなる事」であり、民主党がそういう活躍が出来なかった場合はすぐに、新しい「変化をもたらしてくれそうな人たち」へと支持が移って行くはずです。
 現状、それだけの勢力は存在していないとは思いますが。

 二大政党制という言葉がよく使われていますが、この現状を考えると「二大政党制」とは言い難いのではないでしょうか。
 二大政党制というのはそれぞれが「ゆるぎない信念や理想」を持ち、国民がその都度「どちらかを選ぶ」という形の事ですが、現在の日本は「変化」と「現状維持」の二択であり、「ゆるぎない信念や理想」とは程遠い。
 政界もその様な形にはなっていませんが、投票をする国民の側も「変化」か「現状維持」かの二択で選んでおり二大政党制の投票行動とは程遠いのではないでしょうか。

 さらに不安なのは今回勝った民主党も「元をただせば自民党」が大勢いるという点。
 これで「自民党式政治術」から脱却し、国民が望む「変化」をもたらす事が出来るのかどうか。
 もし変化を起こせなかったら、国民はどこへ向かっていくのか。
 その先が現在全く想定できないのです。

 大敗したとは言っても自民党の勢力は「解散前の民主と同じぐらい」です。
 口先では解党的出直しと言うでしょうが本当に本質が変わらないと、今後選挙のたびに消えて行く可能性があります。
 一方の民主党も変化を起こせず国民に「旧態依然とした自民党と変わらないじゃないか」という印象を持たれたら、やはり弱っていくはずです。
 この流れは「本当の意味での二大政党制への道」には繋がっていないのではないでしょうか。
 国民の側も「何だかわからないけどとにかく変わって欲しい」という抽象的に変化を望んでいるだけなので具体性に乏しく、具体性が乏しいので何かが変わってもその変化を認識できずに満足感が得られない。
 「何でもいいから私を幸せにしなさい」という要求ほど達成困難なモノはないのですが、今の国民はこれを政治に要求しているようなものですから。
 その結果さらに「目的のわからない変化」をただ望むだけになると、政権が全く安定せず国が迷走をする可能性もあります。

 今後の民主党はそういう意味でも責任重大なのですが、この勝ち過ぎ状態を利用して日本が良い方向へ動き出すと今度は「民主党の長期安定政権」が誕生してしまい、やはり「二大政党制」には程遠い形に落ち着いてしまうかもしれません。
 それはそれで「国民に選択権が無い」という意味で問題です。

 理想的には与野党が拮抗した上での二大政党制なのですが、ここ数年の流れだと一党独裁体制がたらい回しになるだけの政治スタイルが定着してしまいそうです。
 しかもその独裁政権は「政権を得るためなら何でもする」という政策に一貫性の無い政党の可能性が高いのではないでしょうか。

 今回の選挙、世間的には歴史的大転換点という事になるのでしょうけど、私には「小泉劇場」と本質的には変わらないモノに見えます。
 本当に歴史的な出来事になるのでしょうか。
 本当の意味での歴史的な転換点になるためには民主党が「社会を変える」だけではなく自民党も「政権交代をして社会を変える」だけの実力のある政党になる必要があります。
 それが果たして自民党に出来るのか。
 小泉以降かなり長い期間があったにもかかわらず、その本質に気付かずに過ごしてきた政党にそれが出来るのか。
 そして民主党は国民の大き過ぎる期待に応える事が出来るのか。
 今回の民主大勝で「表面的には」二大政党制になったように映りますが、「本質的な二大政党制」までの道のりはまだまだ遠いように感じます。
 少なくとも国民の側が「変化を望む」という「その時代のムード」で投票行動を決めている内は、日本の民主主義は永久に成熟しないのではないでしょうか。
 今回の「民主大勝」は「日本人の民主主義に対する未熟さ」を表しているのかもしれませんよ。
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 最近のニュースや政治家の演説、マニフェストなどを見ていると「増税=消費税アップ」だけが語られています。
 で、今消費税を上げたら生活が大変な事になる、とか財源が足りないのだから仕方がない、とかそういう「消費税上げるか否か」という事だけが問題視されています。
 私自身も「消費税を上げるべきかどうか」という事で次の選挙の投票先を考えていたりしていました。
 でも、この考え方本当に正しいのでしょうか?
 もちろん財政再建は大切ですし、様々な政策のための財源論も大事です。
 その結果消費税や税金の無駄遣いを正す、というのが議論の対象になるのも当然だとは思うのですが、すべてがこの範囲の中だけで議論されているのが気になります。

 先日ふと思ったのです。
 所得税と法人税は上げられないのだろうか?と。
 法人税に関しては「国際競争力うんぬん」だの「価格に転嫁されるだけ」という意見もあるので今回は置いておくとして、所得税の方はどうなのでしょうか?
 所得税を上げるというとやはり増税じゃないか、となるのでしょうけど私が言いたいのは「高所得者層」に対する所得税率の事です。
 年収数百万という普通の家庭への所得税率は現状を維持するとして、いわゆる富裕層と呼ばれる人たちに対する所得税率を上げることは出来ないのでしょうか?
 現在の最高税率は所得額1800万超に対する40パーセントが最高税率です。(実際の計算にはここに控除額が加わるのですが、今回は計算が面倒になるので控除額に関しては考慮しません。以下の文章に関しても同様なので、これから述べる文章はすべて「正確なものではなく大雑把なもの」としてお読み下さい)
 平成11年から18年までは最高税率37パーセントだったそうです。
 最高税率40パーセント…高いでしょうか?
 数字だけ見ると高いような気がしますけど、ここにもう一つ数字を足しましょう。
 日本では1986年までは所得税の最高税率が70パーセントだったそうです。
 70パーセントですよ70パーセント。
 それに比べたら今の40パーセントは高いのでしょうか?
 もちろんこの最高税率70パーセントが適用されるのは相当な収入のあった方達だけでしょう。
 おそらく1800万超などではなく、億単位の収入がある人たちだけだったと思います。
 それが今では1800万円以上稼いでいたら、どんなに収入が高くても一律に40パーセントです。
 ちょっと低過ぎるんじゃないでしょうか?
 さすがに70パーセントは高過ぎるような気はしますが…
 そこでちょっと提案です。
 所得が3000万円超の人には所得税率50パーセントぐらいにしたらどうでしょうか?
 3000万という数字の根拠は「富裕層」の定義から持ってきました。
 富裕層の定義、誰が決めたのかは定かではありませんが、以前どこかの雑誌で「富裕層とは年収3000万以上もしくは金融資産が1億円以上ある人の事」という文章を読んだ事があります。
 それを根拠に3000万に設定してみました。
 所得が3000万円あれば50パーセント持っていかれても1500万は残ります。
 普通に「ちょっと豊かな生活」を送るには十分な額なのではないでしょうか。
 現状の40パーセントでも1200万円持っていかれるので、残るのは1800万円。
 その差額は300万円です。
 年に300万円は大きな額ですが、1500万と1800万の生活レベルにそんなに大きな変化があるものなのでしょうか?
 人にもよるとは思いますが「耐えられないほどの痛み」ではないと思います。
 社会的混乱が起きるとも思えません。
 まして収入が億単位の人たちから見れば額こそ大きくなりますが、生活に痛みを伴うというほどのものではないでしょう。
 富裕層が社会全体に何パーセントぐらいいるのかはわかりませんけど、3000万超に50パーセントはかなりの額の税収に繋がるのではないでしょうか。
 それで足りなければ消費税アップもやむを得ないかもしれませんが、消費税率の上昇幅を少しは減らす事が出来るはずです。
 なぜやらないんでしょう?
 というか、なぜ高額所得者に対する所得税率のアップが議論の話題にすら上らないのでしょうか?
 非常に不思議な気がします。

 さて、この手の所得税増額論を挙げるとまことしやかに囁かれる反対理由があります。
 一つは「所得税が高くなるとお金持ちや優秀な人材が海外に逃げ出す」というもの。
 もう一つは「所得税が高いと優秀な人のやる気が削がれる」というもの。
 (他にもあるかもしれませんが、とりあえず浮かんだ理由がこれしかなかったもので…)
 前者は、お金持ちやお金を稼げる優秀な人が所得税の低い国に脱出してしまい結果的に税収が減るはずだ、という理屈。
 後者は、優秀な人は仕事をした分だけ収入が増える事でやる気が出るはずなので、所得税が上がるとやる気が失われて社会全体にとってもマイナスになる、という理屈です。
 ではこれらの理屈は正しいのでしょうか?
 正しいかもしれません。
 が、冷静に考えると間違ってるかもしれませんよ。
 一つ例を挙げてみましょう。
 まずは「海外に逃げられる」という理由から。
 お金持ちや優秀な人が海外に逃げ出すから所得税は低めにするべきだという理屈にはいくつかおかしな点があります。
 まず一つ目は、今現在すでに所得税ゼロの国(モナコなど)が存在するので、本当に所得税が安い方が良いと思っている人はすでに海外に脱出しているはず、と考えられます。
 所得税率が諸外国より若干安いとか高いとかそんなレベルではなく、ゼロの国がずいぶん前から存在しているのですから、払いたくない人はもう既に移住しているはずです。
 いまさら40パーセントが50パーセントになった所でほとんどの人は移住などしないでしょう。
 二つめに、そもそも移住が出来るのか?という疑問。
 出来るか出来ないかを法律の上で考えれば当然出来るわけですけど、そういう話ではなくもっと現実的な事です。
 一般に3000万円以上稼ぐ人たちと言うとどのような人たちでしょうか?
 イメージしてみてください。
 貧困な発想でもうしわけないのですが、普通に考えれば開業医・弁護士・経営者・投資家・芸能人というような所でしょうか。
 さて、もう一歩考えてみましょう。
 この人たち、移住しますかね?
 すでに何億もの資産を築いてリタイアしよう、という人ならともかくこれからも働いて収入を得ていこうとするのならば、移住するのは困難なのではないでしょうか?
 彼らとて仕事をするのならば当然日本国内で仕事をする事になるでしょう。
 わざわざ外国から遠距離通勤をするとは思えません。
 もちろん職業によっては海外に移住し、その地で同じ仕事を始めて生活をするという事は出来るでしょうけど、それ、かなりリスクが高いですよね?
 開業医…海外で開業できますかね?可能不可能で言えば可能ではありますけど、そこで日本と同レベルの収入を得るとなると時間がかかるはずです。
 日本から患者が治療をしに来てくれるとは思えませんし…
 弁護士や経営者も同じでしょう。
 顧客や自分の会社が日本に居るのに海外暮らしというわけには行かないはずです。
 芸能人の場合は移住できそうですが、高額所得者となるとやはりレギュラー番組を持っていたりするケースが多いはず。
 仕事場が日本なのに、住居が海外では不便でしょう。
 投資家も移住は出来そうですが、やはり投資先の生の情報などを得たいと思えば国内に居る方が何かと便利なのではないでしょうか。
 こういう人たちが海外に完全に移住し向こう側で全く新しい生活を送るという事も考えられます。
 向こうで仕事を見つけ向こうの人を相手に仕事をし向こうの国に納税する。
 それは日本にとって困る事なのでしょうか?
 人材流出という意味では困るかもしれませんけど、向こう側に完全移住をした場合は彼らが国内で行っていた仕事を別の誰かが背負う事になるので国としての納税額は変わらないはずです。
 もちろん中には例外的な人がいるでしょう。
 物凄い技術などを持っている人ならば、普段海外に住んでいてたまに仕事をするためだけに日本にやってくる、というようなライフスタイルも可能かもしれません。
 が、その場合当然収入はそれ相応に低くなりますよね?
 仕事量が減るわけですから。
 となればその分、別の誰かが日本国内に居住したまま仕事をして収入を伸ばし国内に納税するのですから、納税額は全体では大きく変わらないのではないでしょうか。
 それでも海外に逃げ出す人はいるかもしれません。
 ですが、それは全体の何パーセントでしょうか?
 全員が全員、仕事場が海外に作れるわけでもないでしょうし、多くの富裕層は「日本国内に住まざるを得ない」というのが現実のはずです。
 つまり「所得税が上がっても逃げられない」はず。
 仮に1割の人が逃げ出したとしましょう。
 わかりやすくするために計算をしてみましょうか。
 例えば年収3000万の人が100人いたとします。
 現状の税率だと3000万×40パーセント×100人で税収120000万円です。
 税率が50パーセントになり1割が逃げ出したとして、
 3000万×50パーセント×90人で税収135000万円です。
 …人数が1割減ったのに税収が1割増えてしまいました。
 現実はこんなに計算どおりには行かないでしょうけれど、これは一つの可能性として十分考慮すべき事なのではないでしょうか。

 次に「やる気が削がれる」という事を考えてみましょう。
 その前にまず「やる気がある人」には2種類の人がいるのではないでしょうか。
 一つはこの所得税率を考える際によく出てくる「お金が好きだから働いている」という人たち。
 もう一つは「お金とは関係なく、自分の探究心などの為にやっている」という人たち。
 後者の人達も当然お金は必要ですが、それは「大金持ちになりたい」というような事ではなく「十分な生活が出来ればいい」というような事のはずです。
 むしろ直接的な収入よりも、その欲求を満足させてくれるような環境が欲しいと思っているのではないでしょうか。
 研究者ならば研究設備や研究費、芸術家ならば創作環境や評価してくれるシステムなどというように。
 こういう人たちは所得税が上がろうが下がろうがあまり関係なく、どちらかといえば「仕事のしやすさ」で住む場所を選ぶはずです。
 こういう人達に報いる方法は「所得税率を下げる事」ではないので、除外します。
 前者の「お金が好きだから働いている」という人達は、本当に所得税が上がるとやる気が削がれるのでしょうか?
 確かに削がれるかもしれません。
 が、これは個人差があるのではないでしょうか。
 というよりも、お金そのものが好きというだけでなくこういう人たちの中には「一発当てて楽して暮らしたい」という人もいるはずです。
 一発当てたいという人にとっては所得税が上がるのはやる気が削がれる原因にもなりますが、しかしだからといって所得税を下げればやる気が出るかというとそうでもないのではないでしょうか?
 一発当てたいという事は、一発当てて一財産築いたらそれでOKなわけですよね。
 となると、一発当てた時点でやる気が無くなるのではないでしょうか。
 特に所得税が低く一発で資産が築けた場合はもう働かないでしょう。
 むしろ所得税が高くて、一発当てただけじゃ足らずに5〜6発当ててようやく一財産築ける、というぐらいの方がその分だけ頑張るのではないでしょうか。
 例えば発明家なら1個で終わらず5〜6個ぐらい発明するまで努力するとか、芸術家なら1作品で終わらず5〜6作品は作るのではないでしょうか。
 楽をしたいのではなく、本当に「お金が増えるのが快感」というようなタイプの人ならば、所得税が上がろうが下がろうがガムシャラに働き続けるでしょうし、それでも所得税が低い方が良いと思うようなら既にモナコなどに移住しているはずです。

 どうでしょう?
 所得税が上がっても海外に移住する人、というのはそんなに多くはないのではないでしょうか。
 それでも移住する人たちはいますし、実際にいました。
 しかし、それは全体の何人ぐらいでしょうか?
 例えば羽振りが良かった頃の小室哲哉さん。
 アメリカに一時期移住していました。
 税金も向こうに納めていたようです。
 当時の彼の高額納税者番付の順位は上から4番目ぐらいだったでしょうか。
 ですが、他の納税者番付の常連さんたちは移住はしていなかったようです。
 あの頃は毎年同じ様な顔ぶれの人ばかりで、前年に比べて順位が上がったとか下がったとかそんな表示までされていましたから、納税額がそれなりに高くても移住する人は少ないのではないでしょうか?
 とは言っても当時は既に所得税率は低く設定されていたようですけど…
 ではそれ以前はどうでしょうか。
 税率が70パーセントぐらいあった頃です。
 高額納税者は移住をしていたのでしょうか?
 かつて「昭和の大スター」と呼ばれたような人たちはたくさんいました。
 そういう人たちの内、一体何人が海外に移住したのでしょうか?
 皆「税金が高い」と文句を言いながらも仕方なく払っていた人が大多数だったはずですけど…

 他の例もいくつか挙げてみます。
 ハリーポッターの翻訳を手がけた松岡佑子さんは書類上スイスに移住したのですが、生活実態が無いという事で税務署の捜査が入った事がありました。
 これは、小室さんのように自分で作詞作曲をするという仕事の仕方ならば世界のどこにいても同じ様に仕事が出来るのでしょうけど、その他の業態の人はなかなか海外で日本と同じ様に仕事をするのは難しいと言う事なのではないでしょうか。
 数ヶ月前に資産総額が数千億に達したと報道されたユニクロの柳井社長も日本在住です。
 一説には彼は株式配当だけでも年に数十億に達するそうなのですけど、日本に住んだままなんですよね。
 もしお金持ちは税金を払う額を極力減らしたいと考えているはずだ、という理屈でいくなら彼などは配当だけでも十分に暮らせるのですから既にモナコなどに移住していても良さそうなものですけど…
 一時期「一週間で最も多く生放送に出演する男」としてギネスに載ったみのもんたさんはどうでしょう。
 彼に限らず芸能人の大物司会者と呼ばれるような人たちは皆高額所得者ですが、仕事が日本でしか出来ずその上忙しいので高所得を維持したままで海外に移住など出来るはずがない。
 高額所得者の中でも比較的仕事に自由が利きそうな芸能人でさえ、移住できる人など全体の1割も居ないのではないでしょうか?
 それでもお金持ちは逃げるはずだ、とまだ考えるでしょうか?
 もちろん世の中には「働かなくてもお金持ち」というトンデモナイお金持ちたちがいます。
 先ほどのユニクロの社長も引退して株主配当暮らしを決め込めば、この中に入るのでしょう。
 では、このような人たちは海外に移住するのでしょうか?
 こういうお金持ちをイメージする時に浮かんでくるのが麻生総理や鳩山兄弟です。
 彼らはなぜ日本に住んでいるのでしょうか?
 もちろん現在は政治家なので移住するわけには行きませんけど、それ以前の話です。
 本当に所得税を払いたくない人たちばかりだったとしたら、彼らは政治家になろうともしなかったでしょうし、やむを得ず立候補したのだとしてもそれ以前は海外で暮らして永住するつもりだったとしてもおかしくないのですが…
 また、旧財閥系の御曹司と思われるような人たちも日本に住んでいる人が結構いるのではないでしょうか。
 長い間一族全体で富を維持してきたような人たちならば、税金を払いたくなかったらずっと以前に一族揃って海外に移住していたって良さそうなものですけど。
 こういう人たちに関しては資料が無いので正確にはわかりませんが、税金の安い国が現実に存在しているのですから払いたくない人たちは既に移住済み、と考えてもいいのではないでしょうか。

 長々と書いてきましたが、高額所得者の所得税を上げることによるデメリットというのはあまり信憑性が無いような気がします。
 むしろメリットの方が大きいのではないでしょうか?
 消費税を上げると消費が停滞し経済活動が低下するので、思ったほど税収が伸びないという説もあります。
 所得税の場合はどうでしょうか?
 税金対策のために海外に移住してしまう、というのは信憑性が薄いです。
 例え1割程度の人間が移住してしまっても全体としては問題が無さそうなのは、先ほど計算式を出してみました。
 とすると、次のデメリットとしては「所得税は節税などの税金対策がし易いので、税収が上がらないかもしれない」という事が考えられます。
 確かに全員に税金対策をされたらかなり税収は減りそうですが…
 減ってしまった税金はどこへ行くのでしょうか?
 節税による税金対策というとすぐに思いつくのが「不動産を買う」というモノではないでしょうか?
 所得税率が高い頃を知っている人は一度は耳にした事があるはずです。
 「税金対策のためにマンションを買った」というような話を。
 これはもしかして、所得税率を上げるとお金持ちが無駄遣いをする、という事を表しているのではないでしょうか?
 現在お金持ちの人たちが一生懸命消費活動をしているのかどうかは知りませんが、所得税率が低いなら節税をするための不動産投資などをする必要は少なくなりそうです。
 つまりお金持ち達の資産は「現金」もしくはそれに近い形で銀行に溜まっていくだけで、消費市場には直接出回っていないのかもしれません。
 消費市場にお金が出回らなければ経済は停滞してしまいます。
 その上銀行にはお金が預金として積み上がる。
 銀行はそのお金を貸し出して利子を稼ぎたいのでしょうけど、経済が停滞していると優良な貸出先が見つからず金余りの状態になってしまう。
 その結果わけのわからない金融商品、例えばサブプライムローンなどにお金が流れてしまったのかもしれません。
 所得税率を上げて節税に励むように仕向ければ、節税のための不動産投資市場は活発化し、そこから多くの業界にお金が流れていく、という経済の仕組みが生まれるのではないでしょうか。
 節税のための投資が活発化し過ぎてバブルになるのは困りますが、そこまで行かないのであればかなりの経済効果が期待できそうです。
 お金持ちたちが「どうせ税金で持っていかれるのならば自分たちで使ってしまえ」という発想になれば、それはもう立派な消費刺激策であり経済政策なのではないでしょうか。
 当然消費市場が活性化すれば各種税収も上がるでしょう。
 お金という物が「使った方が経済を活性化させる」のであれば、消費税を上げるよりも所得税を上げる方が効果的なのではないでしょうか。
 さらにその所得税の税収がある程度の規模になれば消費税も上げなくて済むかもしれませんし、そうなれば一般の人たちも消費活動が出来るので、なお経済にとってプラスになりそうです。
 消費税を上げる、という議論をする前に高額納税者の所得税率を上げる、という議論をするべきなのではないでしょうか?

 それでも反対する人はいるかもしれません。
 所得税の最高税率が低い方が、億万長者になれる可能性が高まるのでやる気が出る、と言い張る人がいるかもしれません。
 日本にビルゲイツのような人がいないのは所得税率が高いからで、所得税率が下がればああいう人が生まれるはずだ、と考える人もいるでしょう。
 そういう人たちにはあえてこう言えばいいのです。
 「ならば海外へ行け」と。
 前述のように1割までなら出て行かれても平気です。
 また、「ビルゲイツになる」と言い張る人が本当にそうなれる可能性は決して高くは無いでしょう。
 ごく一部の人や出て行ける1割のお金持ちのために社会全体が消費税などの負担を背負う必要も無いでしょう。
 日本が嫌なら出て行け、去るものを止めたりはしない、そういう強気の姿勢で所得税率を決めてしまってもいいのではないでしょうか。


 ところで、ここまでの話の流れとは違うのですが、どうにも気になる事があります。
 所得税率が低いと得をするのはどのような人たちなのでしょうか?
 もちろん「お金持ち」なのですが、その実像です。
 どうしても気になる報道があったんですよね。
 日本経団連の会員企業による政治献金額は、自民党25億3000万円
 というものです。
 ちなみに民主党は8000万円を受け取っているそうです。
 自民と民主で桁が違うのですけど、これはどういう事なのでしょうか?
 この献金額の差は「経団連による政党の政策に対する評価」も影響を与えているそうです。
 経団連の人たちが政治献金の額を決めている、と考えてもいいのでしょう。
 経団連の人とは、大企業の社長などです。
 …高額所得者、ですよね。
 昨年末の派遣切りの際に、あれらの企業の役員の報酬額が報じられていましたが、1億以上はザラでした。
 そして税率を決めているのは与党ですよね、多分。
 つまり何ですか?
 大企業の役員が私腹を肥やすために税金を払いたくないから所得税を上げない政党を評価し、その見返りとして政治献金をしているって事ですか?
 さらに言えば役員たちは選挙の際に票を取りまとめたりする事も出来そうですし、自分たちが有利になるように自民党を利用している、という事でしょうか。
 そして自民党も票と献金が欲しいが為にその企みに乗っかっているという事ですか?

 何か証拠があるわけではありませんけど、この状態だけ見ると「与党経団連がお互いに私腹を肥やすために好き勝手な事をしている」ように見えるのですけど…
 気のせいでしょうか?
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 選挙の楽しみ方…などと書くと「選挙を楽しむ」だなんてけしからん、と怒られそうですが難しいマニフェストを熟読したり、いまいちよくわからないメディアの党首討論などを見るだけが選挙ではありません。
 ボートマッチってご存知ですか?
 最近は便利なもので、ネット上で「あなた自身の考え方に一番近い政党」を教えてくれるサービスがいくつかあります。
 それらは多くの場合、あらかじめ決められたいくつかの質問に対して答えて行くと、「あなたの考えに近い政党」の候補をいくつか挙げてくれるというモノです。
 設問を読むのが少々面倒な場合もありますが、アンケート調査のようなものだと思ってやってみて下さい。
 大体5分程度で終わると思います。
 …モノにもよりますが。
 さて、このボートマッチ。
 一つだけでなくいくつもあるんですね。
 試しに「ボートマッチ」で検索した所、次の衆院選で使えそうなものが二つ見つかりました。
 それとは別にYahoo! JAPANでも似たような事をしています。
 ちょっと挙げておきましょうか。
 ・毎日ボートマッチ(えらぼーと)
 ・日本版ボートマッチ
 ・マニフェストマッチ
(それぞれクリックするとそのサイトに行けます)
 毎日ボートマッチは毎日新聞が、日本版ボートマッチは読売新聞が、マニフェストマッチはYahoo! JAPAN が運営しています。
 今まで自分が支持していた政党と違う名前が出てくるかもしれませんよ。
 この結果を参考にするかしないかはもちろん各人の自由ですが、政党名や候補者名で選ぶのではなく自分自身の考えに近い政党に投票する、というのも一つの選択肢なのではないでしょうか。

 他人に勧める以上、当然私もコレを試してみました。
 で、ちょっと面倒な結果に…
 毎日ボートマッチの結果は「新党日本」が一番近いという事になってしまいました。
 新党日本…何でしたっけコレ?
 田中康夫さんの所か…立候補者が少ないんですよね。
 しかも私が住んでいる選挙区からは立候補していない。
 どうしろと?
 比例区で投票するしかないんですよね。
 死票になるだけのような気がします。
 次に近いのが社民、共産の順。
 この両党は立候補者がいるので直接投票は出来ますけど、一致の度合いが同数。
 どちらを選ぶべきなんでしょうねぇ、こういう場合。
 しかも個人的には二大政党制を完成させるために政権交代をした方が良いと思っているので、民主に投じようかとも思っている。
 ところが日本版ボートマッチの結果は社民、共産、民主、新党日本の順で、毎日ボートマッチの結果とは微妙にズレている。
 マニフェストマッチの方では新党日本が最も多く、民主、共産と続き社民はゼロ。
 自民・公明とは相性が悪いのはハッキリしましたけど…

 毎日ボートマッチは政党との一致だけでなく、各候補者別の一致度もわかるのでこちらも参考になるかもしれません。
 面白いのは同じ政党の候補者でも一致度が大きく違う人がいる、というところです。
 先ほども書いたように私は自民党との一致度が低いのですが、自民党候補者の中にも一致度がかなり高い候補者がいるのです。
 これって党内の意思の統一が図れていないと言う事なのではないでしょうか?

 日本版ボートマッチの方は他の参加者の人達の意見もアンケート調査のように表示されるので、ちょっとした世論調査のようで、こちらはこちらで参考になりそうです。



 ここまではあなたが誰に投票するかを考える参考になりそうな話で、自分自身の意外な一面を発見できるかもしれませんが、選挙の楽しみ方は他にもあります。

 ここからは「間違った選挙の楽しみ方」になるとは思いますが…
 今回も出馬しています、変な候補者達。
 今日ニュースで初めてその名を知ったのですが「新党本質」というのがあるようです。
 検索してみました。
 佐野秀光さんという人が作った党のようです。
 何かとんでもない主張をしています。
 「自殺するくらいなら臓器提供するために自発的な安楽死をしよう」とか「公務員の給料をワザと上げよう」とかちょっと意味が分かりません。(自殺するくらいなら臓器提供しよう、というのは以前このブログでも似たような極論を書いた気がしますが…)
 他にも「本質=非常識」という言葉をキャッチコピーにしているようです。
 投票する気にはなりませんが、見ていて面白いです。

 まだいますよ変な人。
 又吉光雄さんです。
 通称又吉イエス。
 自らを唯一神と名乗ってしまっているちょっとアレな人です。
 この人、結構「トンデモ候補」としては有名人みたいです。
 私がこの人の名前を知ったのは前回の参議院選挙の時なのですが、それ以前からも立候補をしていたようです。
 主張は…ご自身でご確認下さい。
 上手く言えませんが、「困った人」の類のような気がします。

 もう一人「困った人」をご紹介。
 和合秀則さんです。
 新党フリーウェイクラブというのを作っています。
 この人も前回の参院選で知りました。
 前述の又吉さんと得票数で最下位と下から2番目を争った人です。
 この人が登場するまでは又吉さんが最下位の常連だったそうなのですが、この人の登場で又吉さんは下から2番目に上がりました。
 一体どんな主張をしているのかと言うと「有料道路の無料開放」です。
 何だ、民主党と同じじゃないかと思ったら大間違い。
 この人のスゴイところはこの主張をすでに「自力で実現」させているところです。
 …早い話が強行突破。
 まぁ、犯罪ですね。
 裁判にもなっているみたいです。
 彼の武勇伝は彼のサイトでじっくりお楽しみ下さい。

 さて、続きましてはマック赤坂さん。
 この方も前回の参議院選で見かけたような気がするのですが…
 日本スマイル党という得体の知れない政党を作っています。
 正式なホームページが見つかりません。
 代わりというわけではないのですが、この人が作ったと思われる財団法人日本スマイルセラピー協会なるものがあります。
 精神医学か心理学か、それともカウンセリングなのか自己啓発セミナーなのか…
 何だかよくわかりませんが、得体の知れない団体です。

 維新政党・新風というのもあります。
 こちらも以前から選挙の度によく見かけるのですが、当選しているのを見た事がありません。
 保守系、というより極右団体のようですね。
 主張は勇ましいのですが…過激すぎますね。

 そしてドクター中松
 また選挙に出るんですね、この人は…
 しかも今回は「幸福実現党」から立候補しています。
 さらに彼のブログを見ると「この度 ドクター・中松教授は、幸福の科学の信者になるのではなく、むしろならないで、信者でない皆さまの代表として特別代表に就任してほしい、との幸福実現党の要請を受け、「衆議院選挙 比例 東京ブロック」候補予定者となりました。」との一文が。
 信者じゃないのに立候補…
 何ですか、コレ?
 幸福実現党も意味が分かりませんけど。
 都議選で惨敗したんですよね。
 しかも直前まで全選挙区から立候補と言ったりそれを撤退すると言ってみたり、総裁が立候補するとかしないとかもコロコロと主張が変わり…
 麻生さんじゃないですが「ブレまくり」です。
 立候補者数は自民・民主に匹敵する数ですが、都議選の結果から考えると「日本史上最大規模の泡沫候補」の可能性が…
 それはそれで見てみたい気がします。
 まかり間違って与野党共に過半数を握れず、幸福実現党が十数議席を獲得してしまいキャスティングボートを握る、という事態は避けて欲しいのですが…


 世の中には色々な人がいます。
 ここに上げた人たち以外にも「面白い人」は見つかるかもしれません。
 そういう人を探してみるのも結構楽しいですよ。
 ここでいう「面白い人」とは違いますが「みんなの党(他に名前思いつかなかったのかなぁ)」とか「新党大地(党首が収監されたらどうするの?)」とか「改革クラブ」「新緑風会」(二つとも名前はたまに聞きますが、何をしているのだろう?)など好奇心を刺激する要素が満載です。
 政権交代以外にもこういう番外編的な楽しみ方がたくさんありますよ。
 あんまりこういう楽しみ方ばかりやっていると怒られそうですけど…
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 追記
 マニフェスト検索サイトというモノを見つけました。
 「まにけん!」というサイトです。
 同サイトには他にも支持政党推薦システム「れこめん?」というのもあります。
 また、衆議院選挙予測サイト「予測市場!」というのも同サイト内にあります。
 ログインせずに目の前に出ている検索窓にキーワードを入れてみたのですが…
 現時点では使い勝手は良くないかもしれません。
 問題のありそうなニュースを発見してしまいました。
 「小学生の半数が教科書の理解度5割以下
 このニュースによると教師側は61パーセントの人が「教え子は教科書の内容を8割以上理解している」と思い込んでいるのに、当の生徒側は20パーセント弱しか「8割以上理解している」と答える人がいなかったそうです。さらに「5割以下しか理解できない」と答えている生徒が全体の半数近くいる。

 これ、マズイんじゃないでしょうか?
 教師と生徒の意識のギャップも問題ですが、それ以上に生徒側の半数近くが「5割もわからない」と答えている点です。
 小学5年生ですよ。
 義務教育であり、全ての勉強の基礎の段階ですよ。
 その基礎がわかっていない生徒が半数もいる。

 個人差もあるでしょうけど、基礎段階の勉強が理解できていない人がその後勉強して普通のレベルに到達するというケースはそんなに多くはないのではないでしょうか?
 というより、基礎がわかっていないとそこからさらに上を勉強しようという気になりませんよね。
 こう言っては何ですが、基礎がわかっていないという事は「おちこぼれ」になる可能性が高いという事になります。
 そのおちこぼれ候補が全体の半数…
 この子たちが将来大人になり社会に出てくるわけです。
 もちろん学力が低くても問題が無い場合もあるでしょうけど、やはり最低限の理解力というのは重要なはずです。
 大人になってから何かを勉強しようと思った時にも、基礎学力というか基本的な理解力というのは大変重要です。
 漢字が読めるかどうかとか言葉の意味が判っているかどうかという所から始まり、その文章の書いてある意味が分かるかどうかというような能力はすべて「基礎学力」の範囲でしょう。
 こういう基本能力は社会で生きていく為に必要不可欠な能力だと思うのですが、それが足りないかもしれない子供が半数もいる。
 この状態をこのまま放置しておいたらこの国は崩壊するんじゃないでしょうか?

 日本が戦後大きく経済成長を遂げたのも、現在も高い技術を擁しているのもすべて「国民の教育レベルがある程度高い水準にある」というのが根底にあります。
 何も大学院に行っていたりノーベル賞を取るような研究をする人が増えれば良い、といっているわけではありません。
 社会を支える原動力になる名もなき一般人の水準が、諸外国に比べて高いのがこの国の強さの根底にあるといっているのです。
 その根底が崩れている、という事になるのではないでしょうか?
 貧富の差が広がるとか格差社会がどうのとか、そういう「高いレベル」の話ではありません。
 基礎学力が無いという事は労働者としても使い物にならないかもしれない、という可能性が出てくるという話をしているのです。
 具体的にどういう事かと言えば、例えば「マニュアル人間」というような言葉がありますよね。
 他にも「指示待ち人間」とか。
 どちらもあまり良い意味では使われませんけど、この人たちは少なくとも「マニュアルは読める」し「指示は理解できる」わけですよ。
 だから基本的に「やればできる」人たちです。
 基礎学力が無いという事は「マニュアルが読めない」し「指示が理解できない」という事に繋がる可能性があるのではないでしょうか?
 こうなるともう「やろうとしても出来ない」人たちになってしまうわけです。
 アルバイトをするにしても「マニュアルに書いてあるから、その通りにして」というわけにはいかないかもしれないのです。
 そこまで酷くなくても「ニュースがわからない」とか「社会の仕組みがよくわからない」という事は起きるでしょう。
 そんな状態で本当にこの国の未来は大丈夫なんでしょうか?
 政治にしろ経済にしろそれぞれのリーダーが理想を掲げたり将来の展望を語ったり、それを実現するために色々な方法や工程を考えたりするわけです。
 社会保障のシステム、経済成長、産業の発展などなど。
 これらすべては「基礎学力」の上に成り立っているわけです。
 社会の法律にせよ、政策にせよ、企業のマニュアルにせよ、「日本人なんだからこれくらいはわかるだろう」という水準ですべて考えられています。
 日本人の能力や教養レベルが将来に渡り「今と同レベルかそれ以上」である事を前提として、社会のすべては考えられているのです。
 それが根底から崩れようとしている…

 教育の問題と言うと「教科書問題」とか「日教組」とか「つめこみ教育かゆとり教育か」とか「受験戦争」だとか、概ね「大人の事情」が問題視されます。
 最近では「モンスターペアレント」という言葉も聞きます。
 その一方で英才教育や幼児教育も流行しています。
 が、最も大切なのは「子供自身の理解度を上げる」事であり、将来の社会の担い手を育てる事のはずです。
 「突出した天才は生まれ難いが、国民の平均水準は高い」というのが日本の特徴だったわけですし、それゆえに新しい環境や状況にも対応しやすいという面がありました。
 パソコンやケータイが次から次へと生まれ高性能化しても、みんなそれをすぐに使いこなせますし、どこかで働き始めても最低限の事はすぐに出来るようになります。
 新しい仕事に就いても、その仕事に必要な知識や技術を比較的早く身に付ける事ができます。
 そういう日本人の強みが失われようとしているのではないでしょうか?

 このニュース、残念な事に過去のデータとの比較が出来ません。
 日本の子供の理解力が何十年も前からこの程度だった、というのならば問題は少ないかもしれません。
 しかし、もしもこの状況がここ数年で急激に始まった事だとしたら…

 社会を支える基盤が失われ、理解力の無い子供たちがそのまま理解力の無い大人になったらどうなるのでしょうか。
 理解力が無いがゆえに人生が上手く行かず情緒が不安定になり…
 そんな人間になる可能性のある子供たちが全体の半数。
 かなり絶望的な数字のような気がします。

 この問題、そもそも誰が悪いのかはわかりません。
 教師の教え方が悪いのか、そういう風にせざるをえない教育カリキュラムなのか、親の家庭における教育力が落ちているのか、そもそも教科書がわかりにくい作りになっているのか…
 理由は判然としませんが、この先数十年の日本の事を考えると急いで原因を究明し、子供達の基礎学力の底上げを図るべきなのではないでしょうか。
 一部のトップエリートを生み出す事ばかり考えず、おちこぼれの人数を減らす事を第一に考える。
 これが公教育・義務教育の最も重要な役割なのではないでしょうか。
 教育は「子供の問題」なだけでなく「未来の日本そのものの問題」という認識が必要なのだと思います。

 …今、選挙などが注目を集めていてこのニュースは扱いが小さいのですが、無視出来ない重要な問題だと感じるのは私だけなのでしょうか?
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 私の勘違いかもしれませんが…
 自民党は景気が回復したら消費税率を上げると言っています。
 具体的には「経済成長率が2パーセントを超えたら消費税率を上げる」と言っているようなのですが…
 これ、本気でしょうか?
 この文面通りだとしたら、人が死にますよ。
 消費税率を上げないと財政再建が出来ない、という理屈はわかっています。
 将来的には消費税率アップもやむを得ないところなのでしょう。
 ですが、ここ数年の日本社会の状態を考えると、「2パーセントの経済成長で消費税率アップ」は危険です。
 先日ニュースの討論コーナーで麻生総理が「消費税は公平な制度だ」と言っていました。
 だから経済成長率が2パーセントを超えたら消費税率アップをする、という理屈のようです。
 …本当に消費税は公平な税制なのでしょうか?
 単純に考えれば「誰彼かまわず使った分だけ税金を払う」というのは確かに公平に見えます。
 事実、ある意味では非常に平等な制度です。
 しかし、もう少し考えてみましょう。
 現在の税率だと、100万円の買い物をすると5万円の税金が取られます。
 200万なら10万です。
 人間というモノは生きている以上最低限の経済活動を行わなくてはなりません。
 どんなに貧乏でも食事を取らないと死んでしまいますし、貧乏で服が買えないから裸でもOKというわけには行きません。
 食べ物や衣服はどんなに節約して安いもので済ましたとしてもある程度の金額になってしまいますし、それに応じて「極めて平等に」消費税が加算されます。
 考えてみてください。
 年収200万円の人にとっての10万円と年収1000万円の人の10万円は金額的には同じ10万円ですが、本当に同じ価値の金額でしょうか?
 年収200万の人から見れば10万円は5パーセントです。
 単純に年収を12ヶ月で割ったとすると月収の半分以上の額です。
 一方年収1000万円の人から見れば1パーセント。
 月収の8分の1程度でしょうか。
 ある人は月収の半分以上を払い、ある人は月収の8分の1ぐらいしか払わなくて良い制度。
 これは平等なのでしょうか?

 ある種の人達は「平等」と聞くとその言葉が表しているのは「たった一つの答え」だけであり、それが「大変素晴らしいものだ」と錯覚するようです。
 現実は違います。
 昔から「悪平等」という言葉があるのです。
 最近これに近い考え方で「結果の平等か機会の平等か」という議論が起きています。
 「平等」といっても最低2種類はあるのです。
 その事を理解できない「ある種の人達」は「平等なんだから必ず良い物であるはずだ」、とおかしな錯覚をしているのです。

 もうおわかりだとは思いますが、消費税は悪平等の側でしょう。
 少なくとも経済的弱者にとっては辛い制度という事になります。
 何?弱いヤツが悪いんだ、だって?文句があるなら強くなれ、ですか?
 まぁある意味では正論なんでしょうけどねぇ…
 世の中には障害者とか年金暮らしのお年寄りとかもいるわけですよ。
 強い人もいれば弱い人もいる、それが人間社会というモノなのですよ。
 「俺は強いから大丈夫だ」…ですか?
 本当に大丈夫?
 もしかしたらあなたは明日、「飲酒運転をする自動車にひき逃げされて半身不随になるかもしれない」のですよ?
 腎臓病とかを発症して、病院通いをしなければならなくなるのかもしれないのですよ?
 ひょっとしてあなたは「死なない人」なんでしょうか?
 最近多いんだ、「死なない人」…
 正確には「自分だけは死なないと思い込んでる人」なんですけどね。
 人間誰しも生まれてきたら必ず死ぬわけですよ。
 仏教では「生老病死」って言葉がありましてね、「生まれる事老いる事病む事死ぬ事」は人生において決して避ける事の出来ない4つの苦しみと言われているのですよ。
 あなたはこれを避けられるのですか?
 「俺は大丈夫」は通用しませんよ。
 まぁあなたが「不老不死」とかの化け物ならば話は別ですけどね。
 どうしても不老不死になりたければドラゴンボールを7つ探して神龍にでも願ってみてください。

 「死なない人」はともかくとして、普通の人間はいつ何が起きるかわからない。
 つまり今は強くてもいつ弱者に転げ落ちるかわからないわけです。
 そのために社会というものは「弱者を助けましょう」という考えを共有しているのですし、そもそも人間の社会の成り立ち自体が「お互いに助け合って弱点をカバーしあいましょう」というものなのですから、弱肉強食は方向性として間違っています。
 消費税自体の必要性はわかるのですが、基本的に弱者に辛い制度なので使うにしても慎重さが要求されるわけです。

 さて、その慎重さを発揮してか自民党は「経済成長率が2パーセントを超えたら」という条件を付けました。
 条件を付けたのは正解です。
 しかし、この条件がまずかった…
 0点…は可愛そうですが、少々配慮が足りません。

 自民党の思い描いているイメージは「経済成長率が2パーセントを超えれば、社会全体が潤い給料も増えているだろうから、消費税がちょっとくらい上がっても大丈夫」というものでしょう。
 間違ってはいません…20年ぐらい前なら。

 「むか〜し、むかし、ある国では終身雇用制度と年功序列制度がありました。
 その国ではどんな人でも一生懸命働いていれば自動的にお給料が上がって行きました。
 みんなが一生懸命働けば経済は右肩上がりで成長をし続けました。
 めでたしめでたし。」

 むかし話は良いですよね、のどかで。
 いや〜むかしはホントに良かったなぁ…
 などと思い出に浸っている場合ではないのです。
 ホンの1年ぐらい前まで我が国は「戦後最長の好景気」だったのですよ。
 良いですよね〜好景気。
 なんか良い事ありましたっけ?
 この戦後最長の好景気の間に起こった事は何でしょうか。
 労働者の3分の1が非正規雇用になり、労働者全体の給料も下がりました。
 年収300万円とか、200万以下とか、そんな言葉がメディアを賑わしています。
 簡単に言うと「貧乏人が増えた」わけですね。
 貧乏人=経済的弱者=消費税で辛い思いをする人なわけです。
 戦後最長の好景気だったわけですからねぇ、まぁ当然経済成長率も全体では2パーセントを超えていたのでしょうけど…みなさん、

 潤ってますか〜?

 懐は温かかったですよね〜?





 返事が無い…
 おかしいなぁ、自民党の言い分が正しかったら「戦後最長の好景気」で社会全体が潤ったのだから、みなさんお給料なんか上がりまくっちゃってて消費税ぐらい何とも無いはずなんですけどねぇ。
 ど〜こで計算間違っちゃったんだろ。

 現在までの経緯を考えると経済成長率が上がっても、一般人の懐は豊かにはなりません。
 その状態で消費税率アップ。
 生活できない人いっぱいいますよ。
 人が死にますよ。
 生活苦から犯罪に走る人も出てくるかもしれない。
 そこまで考えて消費税率アップを口にしているのでしょうか。
 あまりにも楽観的過ぎます。

 さらに言えば消費税率を上げた所で本当に財政が豊かになるかも疑問です。
 消費税が3パーセントから5パーセントに上がった際には、その分消費が低迷し税収は思っていたほど上がらなかったそうです。
 消費税を上げることの効果がどの程度なのかも実は疑問なんです。
 それでも何もしないよりは税収は上がるはずですが、その分消費が低迷するので法人税とかが減っていると思うんですよね。
 社会全体としては大して変わらないんじゃないでしょうか?
 でも、弱者にはシワ寄せ。

 本当に消費税を上げて大丈夫なんですか?
 もちろん財政を健全化させるのは大事なのですけど。
 批判ばっかりしててもしょうがないので、出来る範囲で譲歩案を出すならば最低限「雇用の安定」は必要でしょう。
 今のような非正規雇用者が多いような現状ではどうにもなりません。
 生活困窮者が増えるばかりです。
 場合によっては生活保護受給者が増えてしまい、返って社会保障費が増える可能性だってあるのです。
 生活が苦しいので長時間労働をしているうちに体調を崩し、そのまま働けなくなるとか…
 過労死とか名ばかり管理職・名ばかり店長などの労災のような問題も多発しているじゃないですか。
 こういうの、全部社会保障費に入ってくるわけですから。
 雇用の安定化や労働環境の改善はまず先に行わなければなりません。
 非正規雇用を全面禁止にするか、非正規雇用の給料の最低金額を大幅に引き上げるかしなければならないでしょう。
 もちろん正社員の労働環境の改善もです。
 消費税を上げる前にですよ。
 この状態の上で経済成長率2パーセントなら、どうにか人が死なない社会にはなるでしょうけど。
 もしくは半年ほど前に政府の有識者会合で中谷巌氏が提唱した「還付付き消費税(税率20%、20万円の個人給付)」を導入するか、どちらかでしょう。
(ところでこの有識者会合、結構良い事を言っているのですが、自民党のマニフェストにはあまり反映されていないような…税金使って会合開いて名案が出ているのに無視。自民党、何やってるの?)

 ところで、超長期的な視点を持った場合、今の時期に行うべき事とは何なのでしょう?
 消費税率を上げて財源確保も、民主党の言う無駄遣いの削減も短期的には効果があるでしょうけど、長期的にはほとんど無意味なのではないでしょうか。
 今、日本の借金は多過ぎます。
 これは減らさなければなりません。
 財政再建はとても重要な課題ではあります。
 が、財政再建はここ数年から十数年で解決しなければならないような危急の問題なのでしょうか。
 もちろん早い方が良いに越した事はないのですけど、もう少し腰を落ち着けてどっしりと構えて考えて方がいいのではないでしょうか。
 現在の日本は少子高齢化+不況で税収が急激に減っています。
 赤字国債やむなし、というのも実情です。
 利子だけでも借金はスゴイ額に膨らんでいます。
 せめてこれ以上増えないように利子ぐらいだけはどうにかするとして、長期的には「安定して税収を上げる」政策が必要なのではないでしょうか。
 少子化対策を積極的に行って、将来(20年以上先)の税収アップを狙うとか、彼らの一人一人の納税額が上げるためにお金がたくさん稼げるよう高度な教育を受けやすくするとか、起業しやすい環境を作って税金を多く払ってくれそうな企業を育成するとか、簡単に言えばそういう方向の話です。
 言うは易し行うは難しでしょうが、50年先100年先を見据えた超長期的な税収アップを睨んだ考え方がどこからも出てこないのが気になります。
 30年先までは国の借金は現状維持、そこから先は数年毎に一割ずつ減らしていく、という選択肢があっても良いと思うのです。
 そもそもこの膨大な借金自体が何十年もかけて作られたものなのですから、返済にその倍以上の年月がかかるのはむしろ当然なのではないでしょうか?
 与野党を問わず、それぞれの政策が上手に実行されていけばいつかは国の借金が無くなる日が来るのでしょうけど、それまでの返済プランが具体的に示されていないのが気になります。
 「国の借金を返済する」という視点を中心に置いた上で各政策がこの目標の達成の為にどのように関わってくるのか、というようなプランを表示してくれても良さそうなものなのですが…
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 各党ともマニフェストに掲げている高速道路料金の値下げですが、コレ本当に値下げをしても良いのでしょうか?
 (自民の1000円案も民主の無料案も、今回は「値下げ」という言葉で一括りにします)

 高速道路の値下げ、とりあえずプラス面と思われる点や大義名分を並べてみましょう。
 ・高速道路の利用者を増やす事による経済の活性化
 ・元々高速道路は「将来的には無料にする事」が前提だった
 ・海外には無料の高速道路もあり、諸外国と比べても日本の高速道路料金は群を抜いて高い
 こんな所でしょうか。

 もう一方の問題点と思われる点も並べてみましょう。
 ・温暖化防止の為にCO2削減を目指している最中に、CO2を増やすような政策をするべきではない
 ・他の公共交通機関が客を奪われ存続の危機に陥っている

 プラス面問題点共に探せば他にもあるでしょうが、主だった理由はこんな所ではないでしょうか。
 さて、先日1000円高速の経済効果を試算したニュースがありました。
 <1000円高速>損失5億円 渋滞や新幹線利用減というものです。
 記事によると今年のゴールデンウィーク期間中の東京−名古屋間の経済効果を計測した所、社会的損失が5億円ほど生じたそうです。
 …これは失政だったのではないでしょうか。
 この試算では東京−名古屋間しか計測していないそうなのですが、全国規模になれば当然損失はさらに大きくなるはずです。
 高速道路値下げによる経済効果というものは期待できない可能性があります。
 一方で、フェリーなどが客を奪われ存続の危機に陥っているとも聞きます。
 公共交通機関が無くなってしまうと自動車を持っていない人にとっては深刻なダメージになります。
 高速道路料金を値下げしても恩恵を受けるのはごく一部に限られ、それ以外の人にとっては返ってマイナスなのではないでしょうか。
 将来的には無料にするつもりだったとか海外に比べて料金が高いというのはなかなか否定し難いものですが、温暖化防止は最近明らかになった問題であり、過去に想定していた社会と現実とは違い始めています。
 無料にする予定だったから無料にするべきだ、というのは時代に対応できていない頭の固い考え方なのかもしれません。

 このまま高速道路を値下げすると、どういう事になるのでしょうか?
 経済効果は期待していたほど上がらず、CO2が大量に排出され、公共交通機関が失われた上に高速道路の値下げ分の穴埋めを税金で行う(増税の可能性)事になります。
 さらに今後CO2の排出権取引が本格的に始まると、高速道路値下げによって増えてしまったCO2排出量の分だけ余分に税金を払わなければならなくなります。
 これらのデメリットの結果、国民が得る事の出来る恩恵は「長距離の移動料金が安くなる」と「物価が安くなる(トラックなどの物流にまで値下げが及んだ場合)」の2点のみ。
 あまり効果的な政策には思えないのですが…
 もう一つ余計に言えば、高速道路が値下げすればその分利用者が増えるので高速道路が渋滞しやすくなり、高速道路の利便性が失われる可能性もあります。
 各党がマニフェストに掲げるのは勝手ですが、それがどういう結果をもたらすのかを冷静に考えるべきなのではないでしょうか。

 とはいえ、もしかしたら経済効果がマイナスというのは一時的な現象なのかもしれません。
 いつまで安いままかわからないから安いうちに利用しておこうという「かけ込み利用」が多くて、その結果予想以上の渋滞を引き起こしただけかもしれませんし、この試算は「1000円高速」のものなのでトラックなども安くなれば別の経済効果が起きる可能性も否定できません。
 それでもCO2の排出量が増える事とガソリンの使用量が増える事は事実。
 ガソリンの使用量が増えて石油資源の枯渇が早まるのも困ります。
 一部では温暖化とCO2は関係無いという説もあるようですが、関係あろうと無かろうと排出権取引が行われる事に変わりは無く、排出権取引が行われるようになればCO2が温暖化の原因かどうかとは無関係にお金が余計にかかります。
 日本経済全体にとっては高速道路の値下げよりもCO2排出量の削減の方がプラスになるのではないでしょうか。
 そういう点では高速道路は値下げするよりも、むしろ値上げしてもいいくらいなのかもしれません。

 と言ったものの、各党ともに値下げをすると言い切ってしまっていますし、確かに高速道路が安い事によるメリットも多少はありますし、そもそも「高速道路は無料にすべきだ」という昔からの約束も出来れば守って欲しい気もします。
 諸外国よりも料金が高いという事は国際競争力という面でもマイナスになっているかもしれませんし。

 そこで折衷案というのはどうでしょうか。
 高速道路の値下げを車種や目的によって段階的に変えていくのです。
 今現在も、高速道路の料金は一律ではありません。
 自動車の大きさによって料金は違っています。
 そこで、CO2排出量を考えた上での料金設定にするのです。
 まず、基本的な考え方として少数を運ぶより多数を運ぶ方がCO2排出量の削減効果は大きいはずです。
 例えば20人の人間がいたとして、4人ずつ5台の自動車で移動するよりも1台のバスで1度に20人運んだ方がCO2排出量は少ないはずです。
 この考え方がマイカーやタクシーよりもバスや電車の方がエコである、という考え方の基本になっているはずです。
 荷物でも同様でしょう。
 トラックで運ぶよりも貨物列車の方が良いはずですし、同じトラックと言っても大きいトラック1台で運ぶ方が小さいトラック数台で運ぶよりも良いはずです。
 そこで、現行の料金体系は小さいほど安く大きいほど高いというシステムですが、これを逆にします。
 大きい方が安くて小さい方を高くするわけです。
 当然こうすれば物流のコストは下がるので、日本全体の物価は下がるかもしれませんし、産業の競争力という面でもプラスのはずです。
 マイカーの利用者にとってはちょっと辛いですが、公共交通機関は客を奪われる心配がなくなります。
 言うまでも無いですが、マイカーを使うよりも公共交通機関を利用した方がCO2の排出量は少なくなります。
 この方法だけだと燃費の悪い車がいつまでも走り続けるというあまり好ましくない状態になる可能性もあります。
 そこでもう一つ、燃費の良い車に関しては利用料を値下げするという制度も導入します。
 そもそもの目的はマイカーの削減ではなくCO2削減なので、燃費の良い車が増えるに越した事はありません。
 そこで、その時点で最も燃費の良い車に関しては高速道路料金を大幅に値下げ(もしくは無料)にしてしまうというのはどうでしょう。
 マイカーを使うと高速料金は高くなってしまいますが、エコカーなどの燃費の良い車ならば高速料金がものすごく安くなる。
 これならエコカーへの買い替えを促進する事も出来るのではないでしょうか。
 当然、この理屈は大型車両にも適用します。
 最新の燃費の良いトラックやバスならば高速料金は安くなり、企業の経費削減にもプラスになりますが、古くて燃費の悪い車を使っていると経費が大きくかかる様にするのです。
 しかも「最も燃費の良い車」というのがポイントです。
 今年最も燃費が良くても、来年や再来年には抜かれるかもしれませんし、数年後には「燃費の悪い車」になっている可能性だってあります。
 そこで「燃費の効率」による料金表を毎年更新するのです。
 毎年毎年「最も燃費の良い車」は料金を極めて安く、1年前とか2年前の車種はその年数によって段階的に料金を値上げして行くようにするのです。
 そうやっていけば費用対効果を常に考えながら買い換える事になり、社会全体では燃費の良い車に常に新陳代謝が行われていく事になります。
 さらに高速道路の料金設定を利用する事で、自動車メーカーに対して燃費向上努力を促すという方法も出来そうです。
 例えば現在は「1リットルで○○キロ走る車」が最も燃費がよく高速料金は無料だが、「△年後にはこの燃費より××%上」を無料のラインに設定する、とあらかじめ発表してしまう。
 そうすると各自動車メーカーはそのラインをクリアできるかどうかで、お客さんが払う高速料金が変わってくるので売り上げに影響が出てくる。
 車を買う側も今まで以上に「燃費」というものを気にするようにもなるでしょう。
 また、頻繁に自動車に乗る人ほど買い替えのメリットが大きくなるので、そういう経済効果も期待できるはずです。
 こういう方法なら、日本社会全体でCO2の排出量を自然に減らして行きながら、物価の下落などの経済効果も期待出来るのではないでしょうか。
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 各党マニフェストが一応出揃ったようです。
 それとは別に最近「郵政選挙の際のマニフェストの達成率」を検証しようという動きも活発化しているようです。
 政権実績検証大会というのが行われたそうで、9つの団体(経済同友会、連合、全国知事会、言論NPO、日本青年会議所、日本総合研究所、PHP総合研究所、構想日本、チーム・ポリシーウォッチ)がそれぞれこの4年間の自民党のマニフェストを採点しています。
 最高が58点で最低が20点、平均すると46点なのだそうです。
 あまり高いとは言えませんよね。
 まぁ外部からの採点なのである程度中立だとは思うのですが、もしかしたら何か裏の狙いがあって酷評しているのかもしれません。
 選挙前ですし、この手の情報を完全に鵜呑みにするのは危険ですよね。
 ちなみに先日民主党の岡田さんは「20点〜30点ぐらい」と採点してました。
 新聞紙上などでは「酷評」という事になっています。

 他所様の評価はともかく、私は個人的に非常に気になっている点があります。
 自民党の自己評価です。
 先日自民党も同様にこの4年間のマニフェストの達成度を検証し120項目の内、
 ・目的達成(A評価)…55項目
 ・現在取り組み中(B評価)…65項目
 ・未着手(C評価)…0項目
 という評価をしていました。
 で「半分ぐらいは上手く行った」と自画自賛。
 基本的に自民党はこの成果を「成功」と捉えているようです。

 …落ち着いて考えよう。
 これ、「成功」でしょうか?
 120項目の内達成できたのが55項目という事は達成率は45.83333…パーセントです。
 約46パーセントですね。
 テストで言ったら100点満点中46点です。
 これで合格?

 もっとよ〜く考えてみよう。
 マニフェストっていうのは「自分で決めるもの」ですよね。
 学校などのテストで言うと「自分で問題のレベルを選べる」どころか「自分で問題そのものを作れる」状態です。
 衆議院のマニフェストは普通、選挙から解散までの間の期間にそれをやる、という約束のはずです。
 途中で解散とかもありますけど、今回はほぼ任期満了に近いわけです。
 テストで言うと「途中退出も出来るが試験終了ギリギリまで問題を解いていた」状態です。
 郵政選挙では衆議院の3分の2が手に入りました。
 その後の参議院選挙が行われるまでの2年弱の間は、ねじれる事もなく議会を完全に掌握していました。
 その気になればすべての法案を無理矢理可決できたわけです。
 これをテストで言うなれば「英単語のテストなのに英語の辞書を持ち込み可」と言われているようなものです。
 その気になればいつでも問題が解ける状態なわけです。
 その後参院選でねじれ国会になりましたが、依然として3分の2の再可決権は握ったままです。
 これは「辞書を持ち込んでもいいけど、あんまり使うなよ」というような状態です。
 現在取り組み中、というのはテストで言うなら「問題を解いている最中」というところでしょうか。
 未着手は空欄ですね。
 さて、これらを総合してこの4年間のマニフェスト達成状況の自民党の自己評価を「テスト」に例えてみましょう。

 この試験は英語の試験です。
 試験時間は120分です。
 受験者は問題を自分で選ぶ事が出来ます。
 前半60分は辞書を使ってOKです。
 後半60分は辞書を使う事も出来ますが、出来れば止めてください。(プライドの問題です)

 このような状態だったわけです。
 テストというのは一般的に最後まで解答をしないと得点を貰えません。
 科目によっては途中点などを加算する事もあるでしょうけど、そもそもこのテストは「自分で問題を選んでいる」ので自分のレベルにあった問題を選んでいるはずです。
 その様なテストには途中点など無いでしょう。
 試験時間はたっぷりとありました。
 取り組み中というのは「まだ解けてないから待って」と言っているに等しいのですが、試験時間は最初から決まっているので延長などは認めません。
 その様なテストで「自民君」は46点しか取れませんでした。
 …これ、合格点なんですか?

 しかもこの点数、「甘くなりがちな自己採点」の結果なんですよ。
 それなのに46点しか取れなかった。
 なのに胸を張って「よく出来たと思う」と言っています。
 ちょっと待て。
 どこの低レベル学級の話ですか。
 100点満点中46点しか取れなかったのに、「俺46点も取れたぜ、スゲーだろう!」って…
 スゴくないから、それ。
 テストの合格点って普通どれくらいなんでしょう。
 自動車運転免許は100点中90点以上で合格。
 英語検定や漢字検定も合格点は70〜80点以上だそうです。
 いくつかの国家試験も低いものでさえ60パーセント以上の正解率を要求しています。
 私が知る限り「正答率50パーセント以下でも合格とする」という試験などはこの世に存在しません。
 自民君、46点です。
 しかもカンニングOKな状態なのに…

 前半は完全にカンニングOKなわけですから、最初から順番に問題を解いて行ったって50点は取れるはずです。
 それさえ下回るってどういう事でしょう?
 しかも試験前に自信満々に「これくらいのレベルの問題が解けます」と宣言しているのに、です。
 にもかかわらず「46点も取ったぜ、えっへん」って…
 どこの「残念な子」なんでしょうか。
 達成率が低いのも問題ですが、それ以上に「46点で自画自賛」しちゃってる事の方が問題なんじゃないでしょうか。
 向上心とか無いんですか?
 普通これだけ恵まれた条件で46点しか取れなかったら、むしろ恥ずかしくて表に出られないと思うのですけど…
 自民君、頭大丈夫?

 この状態で自画自賛しているというのは次の内どれかでしょう。
 ・最初から全くやる気が無く、嘘を吐いただけ。
 ・自分の能力を過大評価した上に、問題に対する見通しが甘い。
 ・能力はあるのに後半サボった。
 ・甘やかされ過ぎた「残念な子」だった。
 どれだと思いますか?
 もしかしたらそれ以外かもしれませんけど。
 甘くなりがちな自己採点なのに「46点、俺ってスゲェ」の時点で私は「残念な子」なのだと思いますが。

 現在各党がマニフェストを持ち出し「政策で評価を!」と訴えています。
 が、どんなに立派な事を書いてあっても実行しなければ意味が無いわけです。
 今の所お互いにマニフェストを批難しあい「財源が無い」だの「実行できるわけが無い」だの「責任」だのと言っているわけですが、そもそも彼らはこれらのマニフェストの達成率をどの程度で「合格ライン」に設定しているのでしょうか?
 前述のテストの例を持ち出すなら最低でも「60パーセント以上」を合格ラインに設定したい所です。
 願わくば「できる」という事を前提にマニフェストを掲げているのですから「90パーセント以上」を望みたいところ。
 「自民君」のような46パーセントでは正直、支持できません。
 立派なマニフェストを掲げても半分も出来ないのでは意味が無い。
 それが許されるのならば半分までなら達成不可能な嘘や夢物語を並べても良い、という事になってしまいます。
 自民党はまず「好条件だったのに46パーセントしか達成できませんでした」と謝罪した上で、なぜ46パーセントしか達成できなかったのかを検証し反省した上で、同じ過ちを繰り返さないための改善案を提示するのが「責任ある態度」なのではないでしょうか。
 もちろん他党が政権を取った場合も同じです。

 そもそもマニフェスト選挙と言っている割には、そのマニフェストの達成度などの評価法が定まっていないというのもおかしな話です。
 誰が採点するのか、何を基準に採点するのかが不明のまま「自己採点で自画自賛」ではいつまで経っても国が良くなりません。
 マニフェストを掲げている以上当然100パーセントの達成を目指しているのでしょうが、同時に党として「最低合格ライン」を設定するなり、マニフェストの各項目の優先順位を発表して後々国民が達成率を評価しやすくする、というのも必要なのではないでしょうか。
 どんなに失敗しても最低これだけは成し遂げます、という最低公約ラインぐらいは提示して貰わないとどうにもなりませんよ。
 もちろん未達成の際のペナルティも考える必要があるのではないでしょうか。
 また、二大政党制でどちらかの政党が単独与党になれるのならまだしも、連立政権になった場合どのマニフェストを優先するのか連立になった場合の最低合格ラインはどこなのか、党として譲れない一線はどこなのか、というような点もハッキリさせるべきなのではないでしょうか。
 政策比べは大事ですが、それ以上に達成率をどの程度に設定しているのかも重要です。
 自民や民主ならともかく、その他の政党に至っては単独政権が事実上不可能なのですから目標達成率も当然かなり下の方のはずです。
 その限られた達成率の範囲内で「譲れない一線」「最低でも達成させるマニフェストの項目」を明らかにするのはとても重要なはずです。
 自民君のように「ねじれる前に3分の2を持っていて、ねじれた後も再可決可」という状況なのに「46点、バンザ〜イ!!」では困ります。
 何でもかんでも再可決すればいいというモノではないですが、あらかじめマニフェストに載っていた物を全て強制採決されても、それは選んだ国民の責任です。
 その結果どんなに生活が苦しくなってもそれは選んだ国民が背負うべき負担でしょう。
 しかし、マニフェストに載せてある物を達成できるのに達成しなかったのは与党の責任であり、与党の怠慢です。
 マニフェスト選挙では国民はマニフェストをよく読み、これを選んだら何が起こるのかをよく考えた上で投票するべきでしょうし、それが達成された結果不利益を被ってもそれは国民の責任です。
 が、マニフェストに掲げた事を達成しようとしない政党は退場するべきです。
 マニフェスト選挙ってそういう物なのではないでしょうか。
 自民だけでなく他の政党まで「自己採点の46点で喜んじゃってる残念な子」ではシャレになりません。
 政策だけでなく「やる気があるかどうか」も大事な判断基準です。
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 バラマキとか無責任と言われている民主党のマニフェストの財源ですが、ようやくどういう事なのかがわかりました。
 こちらの「全省庁の金庫をひっくり返す(←ニュースサイトへ)」と言うニュースで長妻議員が「自民党のイメージは、従来ある予算の山から少しずつ削ってきて新たな政策に回す、というもの。我々はまず、何もないところにマニフェストで掲げた政策の山を作る。少なくともマニフェストの予算はつくわけです。イメージは『削る』ではなく『組み替える』です」と言う風に説明しています。
 なるほど。
 先にマニフェスト実現に必要な予算を全体から引いてしまって、残った予算で日々の業務を遂行するように創意工夫をせよ、という所でしょうか。
 これなら確かにマニフェストは実行可能ですし、マニフェスト分の予算に関しては何の心配も要りません。
 これって、貯金が出来ない人に貯金をさせる時のテクニックにも似ています。

 わかりにくい人の為に簡単に説明すると、今現在年収300万で生活をしている人「Aさん」がいるとしましょう。
 Aさんの貯金はゼロで、毎月お金がほとんど残りません。
 この時点で「無駄遣いを減らして、貯金しよう」と思っても、なかなかできないのが現実だったりします。
 こういう人は日々の生活を改めて見つめ直しても、どこで無駄遣いをしているのかがよくわからなかったりします。
 実際、本人も無駄遣いをしているとは思っていません。
 それなのにお金が残らない。
 なぜでしょう?

 実はこういう人は「気付かない無駄遣い」をしてしまっているケースが多いそうです。
 そこでこういう人に貯金をさせるにはどうしたらいいか、という事になります。
 その方法の一つが「貯金分を先に抜いてしまう」という方法です。
 仮に月の手取りが20万円だったとしましょう。
 今までは月末になるとこの20万が底を尽いてしまっていたわけです。
 この状況を改善するために「毎日節約を心掛けよう」という程度ではおそらく改善しません。
 そのために「先に引く」という方法が有効なのです。
 例えばAさんが「月に5万ずつ貯めたい」と考えたとしましょう。
 それを達成するということは月に15万で生活する、という事です。
 なので、給料が出たらその場で5万を貯金用の口座に移すなどして、いきなり減らしてしまうのです。
 そうするとどうなるでしょう。
 Aさんは本人がどう思おうと、残り一ヶ月を15万で生活しなければなりません。
 「日々心掛ける」などという悠長な精神論ではなく、実際に1円でも無駄にしたら月末に飢えて死ぬかもしれない、という状態になります。
 毎日食べている食事のレベルをちょっと落とすしたり電気をこまめに消したり、酒やタバコを減らしたり遊びに行く回数を減らしたり、今まで買っていた雑誌を買うのを止めたり…
 などなど、ありとあらゆる場所で「お金を意識して生活する」ようになります。
 今までだったら、「ちょっと喉が渇いたからジュースでも飲もうか」と買っていたのを止めたりするわけです。
 家賃が高くてどうにもならないと思ったら家賃の安い所へ引っ越すかもしれませんし、コンビニで買い物をするのを止めてスーパーの安売りを中心に生活するようになるかもしれません。
 自動車を持っていても乗らなかったり手放したりするかもしれませんし、保険の見直しなどもするでしょう。
 簡単に言えば「生活レベルを強制的に落とす」という事になります。
 そうする事で無理矢理に貯金をするわけです。

 民主党の考え方はこの「強制的な貯金法」に近いのだと思います。
 今までの自民党のように無駄遣いを自己申告させて止めさせたり、全体としてこれくらい減らすという目標を掲げてそこへ向けて削減するのとはちょっと違います。
 まず先にマニフェスト実現のための予算を先に引いてしまうわけですから。
 しかも貯金と違いその予算は実際に使ってしまうわけですから、節約生活が上手く行かなくなっても取り戻す事は出来ません。
 先にマニフェスト分を抜き、残った予算で例年通りの仕事をしなければならないわけです。
 緊急性の無い予算はどんどん先送りされ、場合によっては未来永劫実現される事はなくなるかもしれません。
 道路や整備新幹線なども無期限凍結されるかもしれません。
 それだけで足りなければさらに厳しい「経費削減」に走る事になるでしょう。
 各省庁の冷暖房の温度を調整したり、蛍光灯の数を減らしたり、資料の紙を無駄遣いしないように縮小印刷をしたり、使い終わった資料の裏の白紙部分をメモ用紙にしたり…
 たまにメディアで紹介される「ドケチ生活」「ドケチ経営」のような事を省庁を挙げて行う事になるかもしれません。
 公用車の買い替えのタイミングも長くなるでしょう。
 3年〜5年で新車に買い替えていたのを、10年〜15年周期にして中古車にしてしまうかもしれません。
 究極的には「壊れずに走っているうちは絶対に買い替えない」という事になるでしょう。
 霞ヶ関周辺を移動するだけなら公用車を使うな歩け、という事にもなるかも。
 事務次官などが「警護上の問題がある」と主張しても、「だったら幹部専用のマイクロバスでも作って各省庁を巡回させて、各省庁の次官や幹部は全員相乗りしなさい」というような方法もありそうです。
 パソコンなどの買い替えも遅くなるのではないでしょうか。
 何年も前の時代遅れのパソコンをいつまでも使っていたり、OSは「ウィンドウズは高いので無料で使えるリナックスにしよう」という事になるかもしれません。
 人件費の削減の為にサービス残業をたくさんしろ、と労働基準法違反同然の事を要求するかも。
 民間で「名ばかり店長」「名ばかり管理職」というのが問題になりましたが、あの状態を官僚に要求するのかもしれません。
 公務員の数が多すぎる、という事で多くの公務員をリストラして派遣社員やパートやアルバイト中心にして人件費を削減する可能性だってあります。
 職員のための食堂や売店など、外より安く提供しているような部分も廃止し、省内のコンビニを出店させてテナント料を稼ぐ、という事もやるかもしれない。
 オフィスにデスクを詰めて置き、フロア全体を過密状態にして使う事でどこかの階を丸ごと空室にして外部に貸し出すなんて事もするかもしれないし、霞ヶ関は土地の値段が高過ぎるのでどこか安いところを引っ越すという可能性も出てくる。省庁の場合引越しのメリットは無いかもしれないが…
 他にも省庁や宿舎の建物の建て直しのタイミングを遅らせて、築50年経とうが100年経とうが使えるうちは使い続ける、という方法もできます。
 政府が協賛するようなイベントも減らすでしょうし、政府が作るポスターなども枚数が減ったりカラーから白黒になったり紙質が悪くなる事もあるでしょう。
 国会議員の経費も削減されるでしょう。
 歳費ももちろんの事、通信費などの必要経費も「領収書を出して実費のみ認め、しかも職務に無関係と思われるものは一切認めない」とか。
 議員宿舎なども維持管理にお金がかかるので止める必要がありそうです。
 それでも予算が足りなかったら、ボーナスなども削るでしょうし。
 自衛隊の実弾演習なども回数が減るかもしれませんよね。
 自衛隊の人員削減は防衛戦略上簡単に行うわけにはいかないでしょうけど、予備自衛官を大幅に増やし彼らに対する訓練回数を増やすというような方法で、人件費が削減できるかもしれません。
 場合によっては「国民皆兵制度」に近いような予備自衛官制度にする事で、人数の面では現状を維持しながらも全体としての経費を減らすという形に持っていくことも出来ます。それで本当に防衛力が維持できるのかどうかは疑問ですが…

 民主党の言う無駄遣いを減らすというのは、今までのように明らかに無駄なものを減らすというようなレベルではなく、非常にビジネスライクな「徹底した経費削減」になる可能性が強そうです。
 それでも予算が足りなかったらどうするのでしょうか?
 まさか経費削減の為に「休業」なんて事にはならないとは思いますが…

 こういう「最初から予算をギリギリもしくはちょっと足りないぐらい」にする事で強制的に経費を削減させるというやり方は一応あります。
 いままで「予算は使い切るもの」という意識でいた公務員がそういう「民間よりも厳しいコスト意識」で仕事が出来るかどうかは疑問ですが、商魂たくましく経費削減に努め少しでも利益を上げよという政府に変えていく、というのが民主党のやり方の最終的な形になるのではないでしょうか。

 先に予算から引いておく、という民主党のやり方なら財源の問題を一切気にせずマニフェストを掲げる事が出来ますし、マニフェストに書かれている事を実現するのも不可能ではないでしょう。
 が、その結果今まで普通に行われていた日常業務に差し支えが出る可能性もあるわけです。
 気象衛星の打ち上げなども耐用年数が過ぎても使える内は使い続けようというスタンスで行った結果、壊れて使えなくなった途端に大慌てで対策を立てる、というような事になるかもしれません。
 行政サービスがいつの間にかものすごく低下している、という事にもなるでしょう。
 もっとも、今まで十分な予算を使っていたはずの社会保険庁が「消えた年金」騒動を起こしているわけですから、予算が十分あるから立派な行政サービスが出来るとも限りません。
 予算をかけてもダメ、予算をかけなくてもダメならば、予算をかけない方がまだマシという考え方も出来そうですけど…
 予算を減らした状態で行政が今まで通りの日常業務をこなす事が出来るのか、というのが問題になりそうです。
 古くなった道路がいつまで経っても改修されない、というような悩みは今まで以上に増えるかもしれませんね。
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マニフェストは?

 ようやく衆議院が解散しました。
 「この国が大きく変わるかもしれない大事な選挙だぞ」と思っていたのですが、自民・民主共にマニフェストはまだ発表されていないようで…
 まだ公示されたわけではないとはいえ事実上の選挙戦に突入したわけですが、それでもマニフェストを出さないというのはどういう事なんでしょうか?
 民主党の方は自民党の出方をうかがった上で月末だか8月上旬だかに発表するらしいのですが、自民党の方はそういう情報もないみたいです。
 自民党の立候補者からも「早くマニフェストを出してくれ、丸腰では戦えない」という意見が出ているようなのに…
 麻生降ろしで署名集めをする暇があったのだから、マニフェストの内容でも詰めておけば良かったではないでしょうか。
 そういう優先順位もわからないみたいです。
 さらに一部の議員は「勝手に独自のマニフェストを作る」とか言ってるし。
 マニフェストの意味、わかってるんでしょうか?
 当選したらそのマニフェストを「実現させなければならない」のですよ?
 党本部と言ってる事が違ったら、当選しても実現できないじゃないですか。
 それはつまり最初から守れない約束をするという事であり、詐欺みたいなもんですよ。
 自民党議員のレベルってその程度?
 まぁ民主党の「相手の出方をうかがって」という態度も政権交代を目指す政党の態度としてはどうかと思いますけど。
 仕方ないのかなぁ、今の自民党って「民主党より優れた政策を実行します」という一文だけを「マニフェスト」と称して発表しちゃいそうな感じですから。

 報道の世論調査の印象を大雑把にまとめると「民主は危ないけど自民は論外」というのが国民の大部分の意見のようです。
 自民の支持率が低いのは自業自得とはいえ、民主積極的に支持しているわけでもなくいわば「消去法」に基く「民主党支持」です。
 支持層としては非常に脆い。
 投票までにはまだ一月以上あるので、この脆い支持基盤ではもしかしたら逆転の可能性が残っているかもしれません。
 今後自民党は必死になって「民主党のネガティブキャンペーン」でもやるのでしょう。
 敵失を望むしか道がない政権与党…
 ちょっと情けないです。
 でも、こういう世論ってクセモノなんですよね。
 以前石原都知事が選挙戦の折「反省しろよ慎太郎、だけどやっぱり慎太郎」とかいうキャッチコピーで再選してますから。
 今度は「反省しろよ自民党、だけどやっぱり自民党」で行っちゃうかもしれない。
 さらに「何でもやります自民党」「生まれ変わった自民党」と、口先だけで並べたら意外とどうにかなってしまうかもしれません。

 逆転に賭けたのか先日まで麻生降ろしをしていた人たちは突然掌を返したように「総理の演説は良かった」と絶賛しています。
 …演説だけ上手くてもねぇ?
 選挙前に混乱している姿をアピールしない方が良い、という考えなのでしょうけど、それなら先日までの麻生降ろし自体を止めるべきだったのでは?というのが正直な感想。

 個人的には麻生総理が特別無能だったとは思っていません。
 少々…いや、失言などを考えるとそれなりに問題のある人物だとは思いますが、それでも今の自民党の中ではマシな方なのかもしれませんし。
 それよりも問題なのは自民党そのものの方でしょう。
 例えば麻生総理が感じを読み間違えた時、党内からはあまりかばう声が聞こえませんでした。
 最初の誤読の時って自民党の大部分が「麻生総理でOK」と総裁選で決めた直後ですよね。
 それなのに誰もかばわなかった。
 あの時誰か一人でも「読み間違いぐらい誰にでもあるさ」とか「初めて総理大臣になったから緊張していて間違えたんだろう」とか、そういう事を言う人がいても良さそうなものですが…
 その後も総理を支えず、挙句の果てに麻生降ろし。
 そもそも前任者の福田総理も同じ様に支えてもらえていませんでした。
 あえて言います。

 ダメなのは

 麻生じゃなくて

 自民です!!


 いい加減に自民党議員もその事に気付いた方が良いと思うのですが…

 さて、麻生総理解散後に記者会見で三つの約束というのをしました。
 ・景気回復
 ・安心社会の実現
 ・政党の責任力
 だそうです。
 どれもこれもキチンと筋の通った話でした。
 話だけ聞いている分には全く問題が無い。
 立派なものです。
 問題なのは演説そのものではなく「実際に出来るのか?」という部分なんですけど。
 景気回復に関しては異論はありません。
 ただ、今回の不景気はアメリカ発でありそれが世界中に広がっています。
 麻生政権の今年の景気対策自体はさほど間違っていたとは思えませんが、突出して優れていたかどうかはわかりません。
 誰が政権を取っても同じ様にやっていたでしょうし、他に選択肢など無かったようにも思えます。
 元々が「巻き込まれただけ」という側面の強い不景気ですから、日本独自で頑張ってもどこまで成果が出せるかは未知数。
 どうしても景気回復に関しては外国頼みの面が出てしまう。
 公約に掲げるのは当然だとしても、その実現の程は自民も民主も対して変わりがなさそうです。
 この景気回復に関して、日本の産業構造全体を大幅に変えるつもり、と言うのならば話は別ですがそんな事をすれば大混乱は必至。
 そういう事ができない以上、この約束は有って無いような物でしょう。

 二番目の安心社会の実現ですが…
 むしろ「何で今まで長い間政権与党に居たのに実現できてないの?」という素朴な疑問の方がつきまといます。
 雇用や老後や少子化などについて触れてましたが、雇用不安を引き起こしたのは「行き過ぎた規制緩和」が原因であり、それをやらかしたのは他でもない自民党です。
 老後の安心は大事ですが、「消えた年金」はどうなったのでしょう?
 あれ、安倍政権の時の課題だったような…
 2年以上の時間があったはずなんですけど、まだ出来ていない。
 少子化対策もずいぶん前から(10年以上前からですよね)言われているのに成果が上がっていない。
 「色々な対策の為に財源が必要なので、景気が回復したら消費税を上げ、負担をお願いするだけというわけには行かないので政府としても行政改革を進め無駄遣いを減らし…」というような事も言ってました。
 真に正論でございます。
 この正論、何年前から言ってましたっけ?
 橋本内閣の辺りでも言っていたような。
 もっと前からかな?
 判で押したような常套句になってます。
 消費税が3パーセントから5パーセントに上がった時も「行政改革をして無駄遣いを無くし…」と言っていたはずなんですけどねぇ。
 聞き間違いでしょうか?
 聞き間違いじゃなかったら「まだやってなかったの?」というのが正直なところ。
 5パーセントに上がった時に「行政改革をして無駄遣いを無くして」いるはずなのですから、そもそも現時点でこの言葉が出てくること自体「自民党の怠慢」を表しているのではないでしょうか。
 これらは麻生総理の責任ではないので、やはり前言の

 ダメなのは

 麻生じゃなくて

 自民です!!


 の範囲ですけど。
 さらに一言付け加えるのならば…「病気になって働きもせず、食べたり飲んだりたらたら寝ているだけの人間に何で俺が払った社会保険料が使われているんだ」と暴言を吐いた麻生総理に「安心社会の実現」とか言われましても…

 三つ目の「政党の責任力」とやらなんですが…
 推して知るべし、でしょう。
 政権をさんざん放り投げたらい回しにした政党に「責任」とか言われても困るんですけど。
 先ほども言いましたが、ずーっと前から言い続けている「行政改革」やら「無駄遣いを無くして」というのが実現されていない。
 郵政選挙で3分の2を取り、先の参院選で国会がねじれる前にもかなりの時間があったはずなのですが、その間何をやっていたのでしょうか?
 選挙の直前だけマジメになられても信用できませんよ。

 他にも何か言ってましたね。
 若者が希望を持てる社会を作るとか何とか。
 ぜひ実現して欲しいのですが、世襲問題はどうするの?
 世襲と若者の希望は関係無いだろう、と思いますか?
 自民党というところは橋下大阪府知事によると「公認を貰うのも大変」なんだそうです。
 もし熱意のある若者が「俺が政治家になって社会を良くしてやるぜ」と希望を持ったとしても、なかなか公認がもらえないんですよね、きっと。
 でも世襲議員は比較的容易に公認が貰えちゃったりする。
 …すでに若者の希望を一つ踏みにじってるじゃないですか!
 どーすんのよ、コレ。
 そういえば古賀さんが東国原知事に出馬要請をした際にこういう事を言ってましたね。
 「今の自民党には無い、新しいパワーが欲しい」とか。
 逆に言えば今の自民党って、若くて志のある人間から見ると魅力が乏しい政党なのか、もしくはそういう人間を見つける事が出来ない政党になっているという事でもあるわけですよね。
 若者に希望って…
 どこまで本気なんでしょうか?

 後は何だか民主党の悪口ばかり言ってましたけど。
 既に姿勢が「野党の野次」っぽい印象を受けるのはなぜでしょう?

 今まで政権を担当してきたのだから自民党には一応「政権担当能力」とやらがあるのでしょう。
 ですがその中身は「官僚任せ」という面がとても大きいのではないでしょうか?
 「自民党の政権担当能力」=「官僚の政権担当能力」だと思うのですが。
 その結果の役人天国であり、進まない行政改革であり、無くならない無駄遣いなのでしょう。
 自民党の政権担当能力とは「官僚に操られるのが上手い」という人形としての能力、と言ってしまうのは言い過ぎでしょうか?
 対する民主党は「官僚支配からの脱却」も掲げています。
 本気でやったら官僚との全面的な争いになりそうです。
 きっと足を引っ張られるでしょうし、今の民主党に官僚抜きで政治をこなせる能力があるかどうかは未知数。
 無いかもしれません。
 民主党を選ぶと日本は変わるでしょうが、変わる前にストップする可能性アリ。
 大丈夫か?
 自民党が言うほど民主党がダメだとは思いませんが、民主党自身が訴えるほどの能力はあるかどうかは疑問があります。
 それでも今の自民よりはマシだとは思いますけど…
 過度の期待はしない方が良さそうです。

 今回の選挙戦を見ていると「実績はあるけど怠慢で傲慢な人たち(自民党)」と「やる気はあるのだけれど能力に不安のある人たち(民主党)」の争いだと感じます。
 この二択しかないのでしょうか?

 長い長い視点、30年先50年先を考えるならば政権交代がいつでも出来る、つまり「自民党以外の選択肢がある」というのは望ましい状態だと思います。
 「一つの政党が未来永劫立派なまま」なわけはないのですから、一方の政党がおかしくなったら政権交代をし下野した政党にはその問題点を改善して次の選挙で政権を目指してもらう、というシステムの方が社会全体にとってはプラスです。
 そういう社会に変わるためのタイミングが「100年に一度の経済危機」で「北朝鮮が変な動きをしている」現在、というのが何ともイヤな感じですが。
 今この瞬間に「自民が良いか民主が良いか」だけで判断するだけでなく、長い眼で見て「自民が長期政権を続けた方が良いのか民主党が政権交代を成功させた方が良いのか」や、そもそも「二大政党制が良いのか中小政党乱立型が良いのか」など、さまざまな視点がありそうです。
 そういう風に考えてみるのも大切なのではないでしょうか。
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 ようやく衆議院の解散の方向が決まったようです。
 長かったなぁ…
 選挙をやるやると言い続けて約一年。
 やっと解散する気になったか、という感じです。

 さて、都議選だけでなくこのところ自民党に対する逆風が凄まじく自民党の関係者達は「すべて麻生が悪い」という見解のようなのですが、この考え方は本当に正しいのでしょうか?
 私には一番大切な事が見えていないような気がするのですが…
 麻生総理の肩を持つつもりは無いのですが、彼、本当にそこまで酷い人物なのでしょうか?
 問題はたくさんあります。
 失言が多かったり漢字を読み間違えたりホテルで高い酒を飲んでいたり、内閣の人事を「お友達」で固めてみたり…
 個人の資質だけでなく今回の金融危機や派遣切りなどの経済的な問題に対して「極めて有効な対応」が出来たとも思えません。
 が、個人の資質は過去に「もっと酷い総理大臣」もいましたし、経済問題の対処法も世界各国どこを見渡しても似たり寄ったりで特別日本が酷すぎる、という事も無いでしょう。
 麻生総理が「極めて優秀」だとは思えませんしそう思うだけの実績も残せていませんが、反面「極めて無能」「救いようが無いほどの疫病神」というわけでもなさそうです。
 100点満点中、高く評価する人で60点、低く評価する人で30点ぐらいではないでしょうか。
 凡庸かもしれませんが無能とも言い切れないでしょう。
 また、ねじれ国会という状況を踏まえるとなかなか思うような結果が出せないのも仕方が無い。
 そういう要素も考えるともしかしたら「優秀なんだけど力が発揮できなかった」という可能性も残っています。
 …まぁ優秀な人間なら失言があれほど連発するとも思えませんけど。

 それでも自民党の支持率はどんどん下がっていきます。
 では、他に何が問題だったのか?
 正直問題点など探せばいくらでも出てきそうですが、今回は「自民党そのもの」について考えてみましょう。
 今の自民党、どう思いますか?
 優秀でしょうか、ダメダメでしょうか?
 それなりに頑張っているように見えますか、それともサボっているように見えますか?
 少なくとも私には数年前に比べて明らかに劣化しているように思えます。
 少し思い出してみましょう。
 かつて「森嘉朗」という伝説的な総理大臣がいました。
 失言の数は数え切れず、トンチンカンな答弁も連日連夜。
 IT革命をイット革命と呼んでみたり、常識ハズレのコメントを出したりとマスコミを楽しませるのに事欠かない人でした。
 当然支持率も低下し「消費税並みの5パーセント」になった事もあります。
 総理の資質としては麻生さんよりもかなり低そうです。
 それだけではありません。
 この人、何で総理になったのかがいまだによくわからない人です。
 前任の小渕総理が急死した為、急遽総理になってしまったのですがこの際「密室で決まったのではないか」と疑われています。
 いまだに真相がわかっていないのではないでしょうか。
 民主主義国家なのに極限られた数名の人間の判断によって一国の総理が誕生してしまったという異常事態です。
 国民の信を得ていないどころか、総裁選をしていないので自民党内の信すら得ていない状態です。
 緊急事態とはいえ信じられない事です。
 しかも「選挙までの暫定総理」かと思ったらいつの間にか1年も続いてしまいました。
 おかしな話です。
 なぜこのような人が総理の座に1年も居続けていたのでしょう。
 当然磐石というわけでもなく、途中「加藤の乱」も起きています。
 それでもそういう問題を乗り越えてしまいました。
 乗り越えられた理由は色々あるでしょうけど、一言で言えば「自民党に人材がいたから」というところでしょうか。
 総理大臣がアホでも、それを支える内閣が機能していたようですし(一部問題もあったようですが)自民党内も「森総理を支えよう」と一丸となっていました。
 当時森派の会長だった小泉純一郎も吠えまくってました。
 他のベテラン議員も支えてました。
 「総裁選をしていないのに」ですよ。
 あの頃の自民党には「どんな経緯であれ総理大臣になったのだから支えて行こう」という考えがあったのでしょう。
 翻ってみて、現在はどうでしょう?
 麻生総理を誰か支えていますか?
 しかも森総理と違って麻生総理は「総裁選を経て」総理になった人ですよ。
 それもギリギリで勝ったのではなく、党内の7割ぐらいの支持を集めてダントツで勝っていませんでしたか?
 1年ほど前に自民党自身が「麻生で行こう、麻生なら大丈夫だ」という事で皆で支持して誕生した「麻生内閣」なわけです。
 それなのに誰も支えない…
 人をおだてて褒めておいて上に上がったらハシゴを外す。
 そんな状態になってます。
 麻生総理だけでなく福田前総理も同様の扱い。
 自分達で総理大臣を選んでおきながら、それを支えない自民党って何なんですか?
 そういう自民党の体質自体が逆風の本当の原因なのではないのですか?
 本来なら麻生政権発足直後に解散総選挙のはずでした。
 ところが発足直後の支持率が50パーセントほどだった。
 そこで急遽解散を取りやめてしまった。
 当時民主党の鳩山さんが「50パーセントしかないと騒いでますが、50パーセントもあるじゃないですか」と皮肉を言ってましたが、結果的にはまさにその通り。
 麻生内閣の支持率はあの時をピークに下がりっぱなしで、あの地点を越えた事が無かったような…
 もしあそこで解散していたら3分の2は割っていたでしょうけど、過半数は超えた可能性が高い。
 例え、ねじれ国会であっても「直近の選挙で過半数を取っている」のならば一応「民意」と言えるでしょう。
 そうなればねじれ国会でもねじれ国会なりにそれなりの政策を実行できたはずです。
 しかし現実はそうはならなかった。
 なぜでしょう?
 自民党内の一部の議員が議席を失うのを恐れたからではないのですか?
 小泉郵政選挙で「実力も無いのに当選してしまった人たち」やその周りの人たちが解散に反対したから、麻生総理は解散できなかったのではないでしょうか。
 その後支持率は下がり続けます。
 「麻生が悪い」で良かったのでしょうか?
 国民がそういうのはかまわないでしょう。
 ですが、自民党の議員がそれを言う資格は無いはずです。
 自民党皆で「麻生でOK!」と選んだ麻生総理ですよ。
 それを選んだ側から「ダメだった」はないでしょう。
 さらに言えば総理がダメなら周りが支えれば良いだけの話です。
 森総理はダメな人なのに皆に支えられて総理大臣を続けられました。
 それなのに麻生総理は支えてもらえない。
 「人徳の致す所」と言えばそれまでですが、何だか可哀想ですよね。
 皆に選ばれたわけでもない森総理は皆に支えられ、皆に選んでもらった麻生総理は支えてもらえない。
 理不尽です。
 この理不尽は「自民党が劣化している証拠」ではないのでしょうか?
 加藤の乱の時は党内皆で吠えてました。
 麻生降ろしでは誰もかばっていません。
 何人かが「そういうのはよくないんじゃないかなぁ〜」なんて反対意見を出してますが、当時の小泉さんたちに比べると全く迫力が無い。
 「お友達」のはずの内閣の面々も吠えたりはしない。
 自分の身を盾にして総理を守ろうという気概は感じられない。
 本当に「お友達」内閣なのでしょうか?
 友達と言うにはあまりにも薄情な面々が揃っているような気がするのですが。
 友人だけで組閣をするのが良いとは思いませんが、「厚い友情で結ばれた仲間達」内閣ならもうちょっと何か成し遂げてくれそうなものです。
 「お友達内閣」と呼ばれながらもその実「取り巻きで組閣しただけ」だったのではないでしょうか。
 友人と違い取り巻きは「相手を利用してやろう」と考えているだけです。
 「お友達」と思っているのは麻生さんだけで、実は皆に利用されているだけだとしたら…
 本当の友達なら酒飲んで会見して足引っ張ったり、失言して足引っ張ったりしませんよねぇ?
 それに仮に失敗をしても本当の友達なら自分から身を引くはずです。
 それをグズグズと居座り、麻生総理の温情にすがるだけ。
 本当に「お友達」だったの?
 「友情の片思い内閣」が本当の姿なのかもしれませんよ。
 ますます憐れです。

 「おトモダチ」には支えてもらえず、他の議員も文句ばかり。
 支持率が下がるのは全部「麻生総理の責任」と押し付けるだけ。
 自民党議員は一体何をしてきたのでしょうか?
 「総理大臣」に人気のある人を就けて、その人の人気のおこぼれに与って当選しようというセコ〜イ魂胆なのではないでしょうか。
 そのセコ〜イ魂胆がイヤで自民党離れが起きているのではないのですか?
 政党政治である以上、党首の顔は重要ですが本来の民主主義では「候補者個人が有権者の信頼を得られるかどうか」が重要なはずです。
 それがすべての基本です。
 その基本を忘れてしまった自民党だからこそ、みんな離れているのではないですか?
 小選挙区制で「一人しか当選できない」から党首の顔が重要という考え方もわかりますが、それは他党も同じ事。
 それに全ての人間がその党首の事を好いているとも限らない。
 結局は候補者個人が信用されているかどうかが大きいのではないでしょうか。
 少なくとも「本当に実力がある」のならば党首が誰であろうと当選するはずです。
 党首の顔だけが重要と言うのならば、すべての選挙区で同じ党が勝つはずですから。
 比例代表の方も党首の影響は大きいでしょうけど、最終的には「党の力」でありそれまでの党の実績やマニフェストの影響も大きいでしょう。
 それらは党首一人の力ではなく、議員一人一人が党のために力を尽くせば自然と良い物が出来るはずです。
 そういう努力もしていない。
 候補者一人一人の「誰かの人気を利用しよう」とか「党の力を利用しよう」という意思、もっと言えば「自分は何もしないで他人任せにして楽して政治家になりたい」という発想が透けて見えるから、有権者は嫌気が差しているのではないでしょうか。

 自民党に逆風が吹いている理由は麻生総理個人だけの責任ではなく、自民党議員一人一人が招いた結果なのではないでしょうか。
 そういった点に目を向けずに「麻生降ろし」だの「麻生で選挙は戦えない」だの言っているうちは、未来永劫支持は取り戻せないでしょう。

 自民党の賞味期限は森内閣当時に切れているはずです。
 それがここまで長く続いているのはなぜでしょうか?
 もちろん小泉純一郎による功績が大きいのでしょうけど、小泉の何がそうさせたのかという所まで考えないと本質は見えてこないはずです。
 選挙で対立軸を作るのが上手かった、など戦術的な要素も挙げる事ができるでしょうけどそういった要素も国民が興味を示さなければ意味が無いはずです。
 何が国民の気を引いたのかを考えれば「自民党をぶっ壊す」ではないでしょうか。
 しかし、国民の多くは「自民党」が本当に嫌いだったのでしょうか?
 それも少し違うと思います。
 国民はもっと単純に「閉塞状況を打破して欲しかった」のではないでしょうか。
 簡単に言えば、とにかく「社会を変えて欲しかった」という事でしょう。
 その「変えて欲しい社会」の象徴の一つが「自民党」であり、行政そのものだったのでしょう。
 郵政民営化も「とにかく社会を変えたかった」というのが本音ではないでしょうか。
 郵政民営化をしたかったのではなく「抵抗勢力」を一掃したかったのではないでしょうか。
 「抵抗勢力」というネーミングはまさに「変わってくれない社会」の象徴のようではないですか。
 国民の多くはあの時から「社会に変化が欲しかった」はずです。
 だから小泉に期待し3分の2を与えた。
 でも「変わらなかった」
 この失望感もかなり大きいのでしょう。
 あの時点ではまだ自民党を見捨ててはいなかったのでしょう。
 とにかく「変わって欲しかった」のでしょう。
 当然「自民党にも変わって欲しかった」のでしょうし、できれば「生まれ変わった自民党に投票したかった」のではないでしょうか。
 しかし「変わらなかった」し「変われなかった」し「変わろうともしなかった」
 そこで「社会を変えるため」に今度は「政権交代」を期待しているのでしょう。
 政権交代をすれば「社会が変わるはず」だから、今その期待が大きくなっている。
 逆に言えば自民党が今すぐ「大きく変われば」国民の支持を取り戻せるかもしれない。
 例えば古い印象を与えるベテラン議員には全員次の選挙では立候補を見送ってもらい、若手の議員を党の中心に据えてみるとか。
 マニフェストもわかりやすくかつ具体的に書き、数値目標と達成予定日時とその方法も書き込み、もしも達成できなかった際のペナルティも決めておくなど。
 国民の多くが「本気で自民党は変わった」と思えば、支持は戻ってくるはずです。
 …それが出来ないから支持が離れているのですが。
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 麻生総理の内閣改造に絡み「東国原知事、入閣か?」などと一部で騒がれてましたけど、結局は大きな進展は無し。
 一体何だったのだろう、この騒ぎは…
 マスコミが面白がって騒いでいただけのような気もしますが。

 それらの報道の中には東国原知事を比例代表の一位(なぜか東京ブロックの一位)にするとか、地方分権改革担当大臣(特命担当大臣)にするとか、例のマニフェストを全部入れるとか、憶測が流れていたわけですけど、仮にこの憶測が正しかったとして、それでこの国は変わるのでしょうか?
 比例代表での優遇は知事個人の話なので置いておくとして、「特命担当大臣」と「マニフェスト」で本当に東国原知事の訴える地方分権が実現できるとは思えません。
 特命担当大臣には今までいくつかありましたけど、それらがどこまで実行力を発揮できたのかというと疑問が残る所が大きいです。
 ここ数年の内閣には「行政改革担当大臣」というのがよく存在していますが、行政改革は進んだのですか?
 少しは進んでいるのかもしれませんが、国民が実感できるほどの変化ではない。
 東国原知事が「地方分権改革担当大臣」とやらになった所で、おそらく何も変わらないでしょう。
 マニフェストに関しても同様。
 今回の東国原知事の人気を利用しようと言わんばかりの自民党の動きですが、以前同様にその人気だけでどうにかしてしまった小泉フィーバーを再現しようという目論見ですよね。
 そのフィーバーの張本人が「公約を守れない事は大した事ではない」とそのフィーバーの最中に発言していました。
 自民党にとってマニフェストとは「守らなくてもいいもの」なのでしょう。
 「事実上無力な特命担当大臣のポスト」と「守られる保障の無いマニフェスト」の二つだけで、自民党を応援するのは賢い選択なのでしょうか?
 これらの方法だと東国原知事の人気が利用されるだけで、事実上何も変わらないという事態に陥るのではないでしょうか?
 自民党としてはいきなり余所からやってきた人間に総理のイスを明け渡すのには抵抗があるのでしょうが、東国原知事の言う地方分権を実現させるためには彼が総理になるしか道は無いのではないでしょうか。
 東国原知事には変な妥協などしないで欲しいです。

 仮に自民党が東国原知事の要求を全て飲んだ上で自民党が選挙に勝ったとして、それでこの国は変わるのでしょうか?
 小泉改革が「抵抗勢力」によってなかなか進まなかったように、東国原知事のいう地方分権も自民党内から反発を受けて進まないのではないでしょうか。
 自民党議員としては選挙が終われば一休み。
 選挙前は色々と言うけれど、選挙が終わればまた今までの仕組みをそのまま残したまま、漫然と政治を行おうとするのがいつものパターンです。
 が、東国原知事が総理になったのならばかなり荒っぽいやり方が一つ出てきます。
 自民党内の抵抗勢力が姿を現したところでの解散総選挙です。
 郵政解散の時と同じパターンですね。
 そしてあの時と同じ様に「地方分権に賛成か反対か」で選挙を行う。
 郵政選挙の際は「誰でもいいから立候補させた」という印象の「小泉チルドレン」がいましたが、ここでもう一工夫です。
 今、橋下大阪府知事が「首長連合」というのを呼びかけています。
 大阪府内の市長などを集めて支持政党を表明しようといっているわけですけど、この動きの規模をもう少し拡大。
 全国の知事や市町村長に地方分権を訴えて賛同者を募ると同時に、彼ら自身を「東国原チルドレン」として国政選挙に立候補してもらうのです。
 各市町村長のポストが軒並み空っぽになったり、国政経験の無い人間が国会内に溢れかえる事になるので大きな不安はありますが、「地方分権だけ」は確実に実行できるでしょう。
 各市町村長はそれぞれに「地盤」があるわけですし、地方の現状もよくわかっているはず。
 その状態で郵政選挙ならぬ「地方分権選挙」を行えば、郵政選挙並の圧勝になる可能性もありそうです。
 実際にやらなくても「そういう選択肢もあるぞ」という意思表示さえしておけば、自民党の古参議員も東国原知事に対して公然と反対する事は出来ないでしょう。
 こういう方法を取るためにも「総理のイス」は必須条件です。
 本当に「地方分権」を実現させたいのならば、東国原知事が自民党に出した条件は「高過ぎるハードル」ではなく「最低条件」なのではないでしょうか。
 ここで東国原知事が妥協をすれば地方分権は実現せず、知事自身も「国政に出たかっただけ」という評価をされてしまいます。

 自民党にその人気を利用され、国民の意思をミスリードすればこの国はさらにおかしな方向へ進んでしまいます。
 東国原知事が自民から立候補しようが民主党が政権交代をしようが、選挙後にこの国が何も変わらず国民に失望感を与えてしまったら政治不信が進み、もう二度と立ち直れないかもしれません。
 そういう意味でも次の衆院選はこの国の大きな分岐点なのではないでしょうか。
 …それにしても東国原知事にしろ民主党にしろ、本当にこの国を動かしていけるのでしょうか?
 実際に今までやった事が無いので実力は未知数。
 どうなるのか全くわかりません。
 この「自民党以外に安心して政権を任せられる党がいない」、言い換えれば「与党のスペアが無い」のがこの国の不安要因の一つであり、自民党の長期単独政権の最大の弊害なのではないでしょうか。
 この「与党のスペア」を作るという視点で考えるならば東国原知事が自民党総裁になったとしても、民主党が政権を取った方が数十年先のこの国の政治にはプラスに働くと思うのですが。
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自民党、末期症状

 自民党、いよいよ末期症状です。
 東国原宮崎県知事に出馬を要請したところ「総理のイス」を要求されました。
 完全に足元見られてます。
 さらにマニフェストに「全国知事会作成の地方分権の提言」を完全な状態で盛り込む事も要求されました。
 東国原知事、見事です。
 自民党のいつもの手口「人気者を担ぎ上げて、人気だけ利用させてもらおう」という「使い捨て集票マシーン計画」を見事に潰しています。
 自民党内では東国原知事に対して「生意気だ」というような意見も出ているようですが、本当にそうでしょうか?
 東国原知事は「自分の人気が利用されて国民が不利益を被る」という事態を避けたかったのでしょう。
 自民党はいつも選挙前になると「選挙公約」という名の口約束を繰り返し、選挙の時だけ「国民にとって都合の良い事」を並べ立て、選挙に勝った途端に前言を翻すというエゲツナイ事を長年繰り返してきました。
 いつぞやなどは「公約を守れない事は大した事ではない」とまで発言しています。
 ほとんど詐欺みたいなもんです。
 比例代表制が導入されてから、さらにそのやり方が酷くなりました。
 その時々の「人気者」をかき集め「集票マシーン」として利用した挙句、選挙後には使い捨ててしまい「選挙における党への貢献度」など考慮せずに実権を与えないというやり口です。
 時の人気者達はいつも口車に乗せられ選挙中は立派な事を言うのですが、それが実現された事は無い。
 「政治を変える、社会を変える」などと人気者達は口にしていましたけど、政治も社会も変わりましたか?
 いつもいいように利用されているだけなんです。
 古賀選挙対策委員長は「今の自民党にない新しいエネルギーがほしい」と言ったそうですけど、「新しいエネルギー」って何?
 察するに「人気」であり「票」ですよね。
 選挙で勝ちたいから、自民党を延命したいから新しいエネルギーをくれ…
 何だか生き血を求める吸血鬼みたいです。
 「新しい血を、新しい血をくれ〜!!!」って。
 「国民の理想」と言う「太陽」が眩しいんでしょうか?

 もしいつも通り東国原知事が自民党に利用されていたら、どうなるでしょう?
 国民の多くは「社会を変えてくれそうな東国原知事」に期待して「自民党」に比例代表で投票し、自民党が勝ちます。
 が、いざ政権を取ったら掌を返し、いつものような政治を続けるだけです。
 国民の希望は踏みにじられたままです。
 今回、東国原知事がああいう要求を突きつけたのは「国民の気持ちを踏みにじられないための準備」でもあったのでしょう。
 橋下大阪府知事は「断るための理由」と判断したようですが、東国原知事は半分ぐらい本気だったのではないでしょうか?
 ダメもとで言ってみたのだと思います。
 多分無理だけどもし通ったら社会を変えられる、と考えたのではないでしょうか。
 実際にも無理だと思いますけど。
 そもそも中央官僚と二人三脚で政治をやってきた自民党が地方分権を推し進めるマニフェストを受け入れられるわけが無い。
 しかも今回の場合は「自分を総理にしろ」と要求しているわけですから、今までのような口約束という訳には行かない。
 別の言い方をすれば自民党が信用されていないわけです。
 「約束したぐらいでは実行されないから、実現できるよう私に実権をよこせ」というのが東国原知事の本音でしょう。
 現役の知事に信用されていないのですから、自民党もオシマイです。
 にもかかわらず自民党内部からは「生意気だ」との発言。
 事態の深刻さがわかっていないのではないでしょうか。

 ところで仮に東国原知事が総理になったとして、本当にこなせるのでしょうか?
 宮崎県知事の実績がどの程度なのかは正確にはわかりません。
 彼は「宮崎県のセールスマン」としてメディア露出を増やす事で宮崎県のイメージアップを通じて経済振興を行っています。
 その功績はかなり大きなものだと思いますが、それはあくまで「芸人・そのまんま東」が知事になったという意外性・話題性であり、それまでの彼の知名度を利用した効果でもあります。
 それまでの芸人としての知名度が高かったからこそ「セールスマン」としての実績に繋がったのでしょう。
 彼が総理になった時にこれと同じ様に「日本のセールスマン」になれるか、といえばおそらくNOでしょう。
 彼は世界的には知名度が低いはずです。
 「知名度を利用したセールス」作戦は国際舞台では使えません。
 「日本のセールスマン」という意味でなら「ビートたけし」を総理大臣にした方が効果は大きいでしょう。
 「監督・北野武」としてなら知名度は高いはずですから。
 では、セールスマン以外の面での東国原知事の実力はというと、それほど突出して秀でているわけではないのではないでしょうか。
 正確なところはわかりませんけど、実務面のみでいったら「目だったセールス無し」で赤字を黒字にひっくり返した橋下大阪府知事の方が上という気がします。
 東国原知事が条件として突きつけた「全国知事会作成の地方分権の提言」がどのような内容なのかはわかりませんが、おそらくそれ自体には大きな問題は無いと思います。
 が、それはあくまで「内政」に関わる事。
 総理大臣は「外交」もしなくてはなりませんが、東国原知事の外交能力は全くの未知数。
 しかも世界的知名度も無い。
 「世界の北野の弟子」では少々心もとない…
 さらに言えばそもそも「国政」の経験も無い。
 「外交」や「国政の経験」という事まで入れるならば、「東国原総理」よりも「民主党」の方が安定感がありそうですよね。
 「東国原総理」となった場合、前述のマニフェストが実行されるので「中央官僚の協力」はあまり期待できないでしょうし…
 自民党が東国原知事の要求を受け入れたとしても、先行きは不安の方が大きいです。

 それにしても自民党…アホですよね。
 いつもの調子で「使い捨て集票マシーン」にしようと思ったら逆襲されて。
 その上「生意気だ」発言。
 自分達が彼の人気を利用しようとした浅ましさを棚に上げて「生意気だ」とは何事でしょう?
 橋下大阪府知事の言葉によれば「公認をもらうのも大変」なのだそうです。
 つまり自民党の中には「お前を国会議員にしてやろうと言ってるのに、要求を突きつけるとは何事だ」という傲慢な意識があるのではないでしょうか。
 その傲慢な意識の元「お前は人気があるから特別に公認してやる、ありがたく思え。公認してやってるんだからその事に感謝して票を献上するのは当たり前だろう?」という思考パターンが常態化。
 その思考の流れがいつもの「使い捨て集票マシーン」作戦に繋がっているのではないでしょうか。

 余所様の人気に頼る前に、自分達の主張や信念で有権者を惹き付けなければ政党とは言えないでしょう。
 民主党が政権を取るのも少々不安ですが、このアホ過ぎる傲慢な思考パターンから抜け出すために、しばらくの間下野して党内の意識改革をし政党として一から立て直した方が、長い目で見た場合自民党にとってプラスになるのではないでしょうか?
 もちろん、そうやって「本当の意味で生まれ変わった自民党」が誕生すれば国民にとってもプラスになるはずです。
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