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 民主党は教員養成課程を6年にするつもりのようです。
 どうなんでしょう?
 とりあえずしばらく混乱はするでしょうけど…
 現状の教育システムには問題が多々あるようなので、改善はする必要がある。
 だから教師の質を高めるために教員免許の取得条件を大学院卒(修士)にしよう、という発想なのでしょう。
 現場や学生からは不満も出ているようですが…
 学生側からは特に「学費の負担が増える」という理由で「金持ちしか教師になれなくなる」という懸念も出ているようです。

 ところでこの教員養成課程6年という制度、おそらくフィンランドを参考にしたのだと思います。
 フィンランドでは教員免許を得るための資格を修士(おそらく教育学修士)にする事で、より「教育」に関して専門的な知識を持つ人材を増やし学力アップを図りました。
 そしてそれが功を奏してか、世界的にもフィンランドの子供たちの学力は高い、という事が証明されているようです。
 ただ、それには教師の質の向上だけでなく、教育の自由も関連していると思うのですが…

 日本の場合、指導要領などで教育の内容ががんじがらめにされているように思うのです。
 また、近年では報告書の提出など「わけのわからない事務作業」が「教師の仕事」の中に入りだし、その事務作業のせいで本来の仕事である「教育」の方にまで影響が出ている、というような話をテレビのノンフィクション番組などで度々報じられています。
 そのような状態で教員養成課程を延ばし教師に教育学の専門知識を持たせたところで、果たして有効に機能するのでしょうか?
 指導要領というモノで年間スケジュールをキッチリと決められ、その上「わけのわからない事務作業」で忙殺されるという現状を改善しない限り、教師の質を高めた所で教育は何も変わらないと思うのですが…

 先日NHKの「ザ・コーチ」という番組で灘中学・灘高校(東大合格者数日本一)の「伝説の国語教師」と呼ばれた橋本武さん(97歳)を紹介していました。
 この人、かなり特殊な教育法で東大合格者数日本一という実績を残したのですが、おそらく普通の教育カリキュラムを完全に無視しています。
 この人はその特殊な教育法を編み出すために一年も前から準備をし、情熱を持って教育をしていたようですし、実際に結果を残しているのですが、こういうやり方をおそらく文部省などは容認できないのではないでしょうか?
 その教育法なのですが、「中学3年間かけて小説『銀の匙』を読む」というものです。
 しかもただ読むだけではなく授業は脱線が多いそうです。
 というより、脱線がメインだとか…
 酷い時には一学期が終了したのに3ページしか進んでいなかったこともあるとか。
 この人の目指している教育とは指導要領などのカリキュラムを終える事ではなく、生徒の向学心を育てると同時に基礎的な読解力などを養うというもののようなのですが、番組を見る限りではまともに教科書を使っていたとは思えませんでした。
 そのような教育で効果を上げるためには教師個人の能力だけでなく灘中学・灘高校の教育システムによるところも大きいと思うのですが、おそらくそれも現在の文部省のやり方では不可能そうです。
 灘中学・灘高校では「中学から高校までの6年間を一人の教師が一つの科目を教える」というシステムを採用しているそうです。
 だからこそ、3年かけて小説を読む、というような教育ができるわけです。
 しかしこれは中高一貫校だから出来ることですよね。
 しかも6年という長い期間を与えられているから計画的に学力を伸ばしていけるわけで、普通の学校のように学年ごとに担当教師が変わったり、中学と高校が分断されていては不可能なわけです。

 フィンランドで教師の質を向上させた結果子供の学力が上がった、というのは単純に教師の質を上げただけではなく、その質を上手に生かすことの出来るシステムがあったからなのではないでしょうか。
 そのシステムがどのようなものなのかは具体的には知りませんが、教師の能力が向上したところでその能力を100パーセント発揮できるようなシステムが存在しなければ、おそらく成果は上がらなかったでしょう。
 また、灘中学・灘高校のように日本国内であるにもかかわらず教育カリキュラムを無視したような教育を行っていれば、生徒の向学心や基礎能力を育てる事は可能なわけです。

 こう言っては何ですが、現行の教育カリキュラムは「無能な教師であっても一定の成果が出せるように作られたマニュアル」のようなものなのではないでしょうか。
 その上にわけのわからない事務作業。
 教師をロボット化する事で「生徒を効率的に教育した事にする」システムと言ったら言い過ぎでしょうか?
 このような自由度の低いマニュアル教育ならば、生徒の成績に大きな差が出たとしてもそれは「マニュアルに問題がある」わけで教師の責任は少なくなります。
 一方で灘中学・灘高校のようなシステムだと、無能な教師に当たった生徒は悲惨極まりない状態になる可能性もあります。
 それを避けるために教師の質を向上させようというのでしょうけど、過渡期においては当然混乱を伴います。(現在の教育システムに慣れた教師にはああいう独創的な教育は不可能・大学院を卒業しているからと言って優秀とは限らないし、大学院自体の教育能力も未知数)
 だからと言って仮に大学院卒を教師の資格にしたところで、教育システムが現状のままでは教育の質が上がらず、むしろ教師を目指す学生の負担が増えるだけという可能性もあります。

 教育を改善する必要はあるでしょうし、そのための手段として教員養成課程を6年にするというのは一つの方法ではあるでしょう。
 しかし、それ単独ではおそらく大きな成果は上がらないでしょうし、教師を目指すものの負担が無意味に増えるだけです。
 それらを改善するためには教育カリキュラムの変更も必要なはずですが、教育カリキュラムを変更してしまうと現行の教師達がそれに対応出来ない恐れもあります。
 何をどうやったって混乱は確実でしょう。
 そしてその混乱の最大の被害者は、その教育を受ける子供たちです。
 教育改革には「教員養成課程の改善」と「教育カリキュラムの改善」の両方を同時に行う必要がありますが、「現在のシステム」と「新しいシステム」との間に生じる問題にも目を向ける必要があるはずです。
 一律に改革をするのではなく、当面は両方の仕組みが混在するような状態にし、徐々に移行して行くべきなのではないでしょうか。
 例えば、各学区の内いくつかで「新しいシステム」の学校を作り、教師の定年退職に合わせる様に徐々に「現在のシステム」の学校を減らして行く、というように。
 もちろん古いタイプの教師は徐々に一ヶ所に集めて行くわけです。
 当然、古いタイプの教師でも「再教育」を受ければ新しいシステムの方に移動できるようにもしておきます。
 全国一律にシステムを変えたり、同じ学校内に2種類の教師とシステムが存在する、というような状態だけは避けた方が良さそうです。
 現状の教育システムを新しいシステムに変えて行くのには、移行期間が10年以上は必要なのではないでしょうか。
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コメント

 ペカリさんへ。
 教育の「内容」に政治・行政が介入するのには問題がありそうですが、同時に教育は「すべての国民が受けられる」ようにしなければならないという国家の義務であり国民の権利でもあるところがややこしいですよね。
 教育に対する国家の基本方針は、「内容には介入してはならないが、その質は保証しなければならない」…という事になるのでしょうか。
 難しいですよね、これ。
 ペカリさんの提案のように市民自らが教育を行う手段を考えるのも一つの方法かもしれませんよね。
 江戸時代の寺子屋のように、民間がそれぞれに勝手に塾のようなものを開き、生徒が入学する際にその費用を国に請求出来るようにするとか。
 学力の保証をするために、今までの「カリキュラムの終了=卒業」という制度ではなく、国が塾などとは別に「大検(現在は高等学校卒業程度認定試験と言うそうです)」のような試験を定期的に行い、それを学力を証明する資格にするとか。
 大学に関してはまた別の方針が必要でしょうけど…

 教師の質を高めても、それを活かせる環境を作れなければ宝の持ち腐れです。
 活かす為には教育の内容に関して教師の裁量や権限を増やす必要があるのですが、自由過ぎると無能な教師が出てきた際に困った事態になる。
 そういう制度でも数年経てば教師の質の良し悪しが分かり誰かが自発的に「教師や学校のランク付け」を始めるなどして、ダメな教師は自然淘汰されていくのでしょうけど、それまでは混乱しそうですし。
 簡単なようでいてかなり難しいですよね、教育改革って…

教育は最も政治・行政が介入してはならない分野であると思います。
仰るように官製の教育ではマニュアル化が最善の方法ではないでしょうか。
後、どのように小細工しようと改善不能かもです。
国民、市民自らが教育を行う手段を国が開放すべきと考えています。

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