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総裁選、乱立

 自民党総裁選、立候補表明者が乱立しているようです。
 現時点で7人ですか。
 名前を挙げると
 ・麻生太郎
 ・与謝野馨
 ・小池百合子
 ・石原伸晃
 ・石破茂
 ・山本一太
 ・棚橋泰文
 …ですか。
 実際に立候補するためには推薦人が20人必要なので、本当に立候補できるのはこの中の半分ぐらいでしょうけど。
 ところでこの推薦人という制度、どうにかならないんでしょうか。
 総裁選は自民党内の問題ですので、党関係者以外が文句を言っても仕方がないのですが、事実上の総理大臣選挙です。
 自分で総理大臣を直接選べないのは歯がゆいところですが、この自民党内の制度、民主主義の原則を無視しているような気がします。
 そもそも国民主権である以上、総理大臣も国民が選ぶべきだと思いますし、また、国民の誰でも総理大臣になれるというのが前提のはずなのですが、現実的には一部の人間にしかチャンスが無い。
 現在の制度と状況だと、まず自民党に入り、そこから総理を目指すと言う事になるのですが、この推薦人という制度があると自民党内に入っても身内の論理で処理されてしまい、本当に有望な人間は出てこれないでしょう。
 少なくとも、国民の利益にはなるが他の自民党議員にはマイナスになるような提案をする人間は総理にはなれません。
 それに推薦人20人という数も何だか変な数字です。
 もしも、自民党が選挙で大敗し、自民党議員が全部で20人以下になったらどうするつもりなのでしょうか?
 絶対にそんな事にはならない、という傲慢さと油断がそこには潜んでいるように見えます。
 まぁ、参議院選挙が半数入れ替えなので、一気に20人以下になる事はありませんが、そういう事をまったく想定していないかのようなシステムには「危機管理能力が無いのでは?」という疑問が涌いてきます。
 政党助成金を受け取る事ができる、つまりは事実上政党として認識されるのが5人以上ならば、その過半数の3人を推薦人の人数にするのが論理的だと思うのですが。
 もしくは総理になった際の組閣の人数を考慮に入れ「内閣の半数は国会議員でなければならない」という法律に従い、大臣ポストの半数が適当かと。その場合は6〜7人が妥当です。
 推薦人20人は多過ぎです。
 こういうシステムを見ると立候補者を出来る限り少なく絞り、政策論議をさせないようにしているのではないか、と勘繰ってしまいます。
 こんな事をしているから党内での議論が活発化せず、党内の論理でイス取りゲームをするような国民無視の政治が続くのではないでしょうか。
 とは言え、国民主権は現実であり、こんな政党に平然と投票をし続け政権与党を任せ続けている国民にも責任はあるのですが。

 そういえば、福田総理って、何で総理大臣になったんでしたっけ?
 麻生さんと争って総理大臣になったわけですが、あの時はねじれ国会+低支持率+前総理の無責任で完全に貧乏くじ状態。
 そこで他に立候補する人もなく、党内論理で「福田でいいだろ、とりあえず」と言うような感じだったと思うのですが。
 消去法的な理由であれ、自民党議員は福田総理を支持したわけですよね。
 その総理が突然その責務を放り出した。
 福田総理を選んだ自民党議員の任命責任はどうなるのでしょうか?
 低支持率状態で国民からは「早く辞めろ」と言われていたも同然ですが、いきなり辞任はおかしいでしょう。
 せめて国会開会直後に「低支持率を理由に(理由は何でもいいです。先日の農水大臣問題の任命責任でも可)内閣不信任案を自民党から出させる」というぐらいの手続きは踏んで欲しいところです。
 そういった事もせず、党としてもやらなかったわけですから、自民党には福田総理を誕生させた責任があるはずなのですが…
 党全体で無責任なようです。

 今回少々マトモだと思ったのが石破氏の発言。
 「今まで政策では同意できないのに、選挙の顔にするために総理を選ぶという勝ち馬に乗っておけばいい、というような態度ではなかっただろうか」という反省の弁。
 やっとマトモな発言が自民党から出始めました。
 そもそも政策に同意できないのに同じ党内にいる事の方が不自然なわけですし、この発言は至極当然。
 また、森元総理も「出たいと言う人を止めるわけにもいかない」という乱立容認発言。
 ようやく「自由民主党」内にも自由主義民主主義が根付き始めたようです。
 …気付くのが20年以上遅いと思いますが。

 乱立を容認したところで推薦人が20人も集まらなければ立候補する事もできないようでは、民主主義とは言えないでしょう。
 結局はこのルールを決めた時の大きな派閥の人たちが、自分たちがいつまでも権力の座に据わっていられるように作られた民主主義をないがしろにするルールだとしか思えません。
 仮に自民党内外を問わず、国民の9割が「A氏」を総理にしたいと思っても自民党内が「B氏」と決めたらB氏が総理になってしまうのですから…
 ただ、例外もありましたね。
 賞味期限切れになり、支持率も得票数も低迷していた自民党で、ただ一人国民的人気があった小泉氏を選んだ事もありました。
 あの時は党内では小泉氏は非主流派であり、本来なら選ばれるはずはなかったのですが、国民の声を後ろ盾に総理になる事ができました。
 もっとも、それは「選挙の顔として小泉が利用できる」という自民党内の判断でもあったわけですが…
 そういう意味では例外ではなかったかもしれません。
 そういえばあの頃、国民向けの政策を採ると「大衆迎合だ!」と非難する自民党議員もいましたが、どうなんでしょう?
 大衆迎合というのは裏返せば「数さえ取れれば良い」と言う事です。
 国民は大衆迎合的な政策を見抜けないほど愚かなのでしょうか。
 一般論ですが、人間は他の人を自分と同レベルだと思って物事を理解する傾向があります。
 頭が良い人は、周りの人も自分と同程度に賢いと思っているでしょうし、悪人は周りの人間も自分と同程度に悪い連中だ、と思っています。
 大衆迎合だ、という発言自体が自分はその程度の人間ですと告白しているようなものなのかもしれません。
 現在行われている総裁選では、麻生氏が党内で理解されないような持論は引っ込めているそうです。
 ここで遠慮をしていては総理になった時に何も出来なくなると思うのですが…
 こうやって党内の顔色を伺って政策を考えるのは大衆迎合と本質が変わらないでしょう。
 大衆迎合はイカン、と言っていましたが、何の事はない大衆迎合をして民主主義を無視しているのは自分たちだった、と言うだけの話です。
 それでも仲間内を非難するのはイヤなのか、こういう周りの顔色を伺うようなやり方を非難する人はいません。
 本来ならば「大衆迎合だ!」と非難するのと同じ強さで「そんな事では政権運営は出来ん!」と一喝すべきなのですが。

 ところで、以前からずーと気になっていたのですが、自民党内には不思議な人たちがいますよね。
 伊吹文明、青木幹雄、古賀誠…
 他にもいるのでしょうが、とりあえず気になる3氏です。
 この人たち、普段は名前が出てこないのに、総裁選など権力争いの時には必ず名前が出てきます。
 伊吹氏は伊吹派の会長。派閥の領袖です。
 青木氏は通称「参院のドン」と呼ばれていました。
 古賀氏は族議員の代表みたいな人です。この人も派閥の領袖。
 このお三方、総理経験は無いものの、誰もが認める大物議員ではないでしょうか。
 この人たちの自民党内に対する影響力たるや、総理以上かもしれません。
 さて、そんな力をお持ちのお三方ですが、私、この人たちの政策や目指している社会や政治理念というものを聞いたことがありません。
 利権絡みの発言ならニュースなどで聞いた事はあるのですが、政策と言えるような演説は聞いていません。
 試しにグーグルで検索し、公式サイトらしきものを見てみたのですが…
 当たり障りの無い事ばかり並んでいました。
 ニュースなどで伝わってくる事意外、何一つ収穫がありません。
 この国をどうするのか、と言う具体的な提言も無く、どこへ向かおうとしているのかも書かれていません。
 例えば、麻生氏のように「漫画やアニメを輸出産業の柱にする」と言うような(良いか悪いかは別として)具体的で個性的なアイデアもありません。
 お三方のサイトの文章量を全て足しても、麻生氏の足元にも及ばないような状態です。
 単純にネットに力を入れていないとか、過去の文章を常に破棄し新しい文章しか載せていないのかもしれませんが、それにしたってこの状況は酷いです。
 政治に力を入れていないのではないか、と疑いたくなるほどです。
 それでもこの人たちは権力争いの際には必ず名前が出てきます。
 でも、自分で立候補はしません。
 いつも裏側でコソコソ動いてます。
 自民党の傾向として、一度総理になると事実上引退したような感じになります。
 存在はしていても、その存在感は比較的薄い。裏では影響力を持っているのかもしれませんが…
 また、当然の事ながら総理になると矢面に立ちます。
 全ての責任を自分で背負う事になるわけです。
 で、このお三方のポジション。
 自民党内で影響力を持ちつつも、自分では矢面には立たず裏から糸を引くような感じです。
 党内での役職には着きますし、大臣ポストにも着きますが、それらは「国民から総攻撃を食らう」様なポジションではありません。
 比較的安全な場所です。
 自分は安全なところに居つつも、党内で派閥の論理を駆使し、数に物を言わせて総理に揺さぶりをかける。
 しかも政治理念は伝わってこない。
 自民党内イス取りゲームだけをしているように見えるのですが、実際のところはどうなんでしょうか?
 失礼ながら、私は最近このお三方が「妖怪 ぬらりひょん」のように見えてきたのですが…
 何なんでしょうね、一体。
 私のイメージする自民党の「旧態依然とした悪しき存在」「自分たちの事しか考えず党内論理で政治を動かす」というような悪い印象に完全に一致してしまうのですが。
 この人たちとそれに準ずるような人たちがいなくなれば、この国の政治は一気に動き出すのではないでしょうか。
 自民党=政権与党=日本政府である以上、自民党内にこのような人たちが影響力を持って存在しているというのは政権中枢に得体の知れない人物が居るのとほぼ同義です。
 この状態、日本にとってプラスなのでしょうか?
 総理や政権を非難する前に、この人たちが何をしているのか、本当に必要なのか、を見極める必要があると思うのですが。
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コメント

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 荒野鷹虎さんへ。
 派閥政治、改まる気配がありませんよね。
 その派閥政治も政策論だけで戦うのならばまだ許せるのですが、現実には「選挙で勝てるかどうか」という利己主義も感じるので嫌になります。
 いい加減「総裁の顔」だけで選挙を戦って当選しようという考え方を改め、議員個人個人の実力や信念で選挙に臨んで欲しいものです。
 自民党は「選挙に勝てそうだ」という理由で総裁を選び結束をするようですが、その程度のつながりだからこそ、何か事が起きると党内から足を引っ張るような現象が起きるのではないか、と考えています。
 それぞれの主義主張が違うのなら、党を割るのが筋だと思うのですが…

はじめまして!
自民党の体質は、やはり派閥政治の影が消えません。
推薦人の制限はやむを得ませんでしょう。自民は、結構開かれた政党で、意見が分かれても、最後はまとまるのです。政権を離したくないからの為です、笑 今回も、戦略で人気獲得の一イベントですね。専門家がいますから・・麻生と与謝野は真剣勝負になるでしょう。政策が、正反対ですので、政治生命をかけて戦闘するはずです。私の予想は、以外に与謝野が強いと思います。永田町に強いからです。しかし、与謝野では、選挙では負け
るでしょうね。そこで派閥が出てきて、今回は、(麻生
に頼む、その次は貴方ですから・・]という裏話が常識のようです。失礼しました。ごめんなさい。v-3

 ろっしさんへ。
 ぬらりひょん…本当に言ったら名誉毀損とかで大問題になりそうです(笑)
 でも、そういうイメージがピッタリ当てはまってしまうんですよね、困った事に。
 お三方の中でも伊吹氏はサイトの情報量が比較的多い方でした。
 他のお二方は…
 ネットに力を入れていないだけかもしれませんが。
 サイトの情報量=政治の能力という訳ではないでしょうが、サイトに力を入れているというのは、国民に対して自分の考えを伝えようという意思の表れ、とも受け取れます。
 伊吹氏に関してはギリギリ合格ラインかな、という印象ですが。
 でも、自分が総理になるために立候補せず、矢面にも立たないという点では共通かと。
 「私はそんな器ではない」という考えの下、裏方に徹している、と言う風に解釈できなくもないですが。

 ぬらりひょんに一番イメージが近いのは青木氏でしょうか。
 ぬらりひょんは「つかみ所が無く、その家の主のように振る舞い、追い出すに追い出せない」というのが特徴ですが、参議院議員である青木氏は解散が無いため追い出すに追い出せず、参院のドンという異名からも主のように振舞っており、その割には政治的主張が良くわからない。しかも派閥の領袖でもない。
 公式サイトも持っていないようです。
 グーグルで検索すると上位に出るのは自民党の島根県連のサイトのみ。
 そこには経歴しか書かれていません。
 とても不思議な人です。

 福田総理は評価すべきかどうかは人により判断が分かれる所かと。
 確かに評価すべき点もあるのでしょうが、私個人としては「とにかく状況が悪過ぎた」というのが主な印象です。
 ねじれ国会だけでなく、原油高など一国の総理ではどうにも出来ないような問題があり過ぎました。
 平時であれば、彼の調整型の手腕は大きく発揮されたでしょうが、現在の日本の状況では彼の手腕は発揮され難い状態だったと言えるでしょう。
 彼が無能だったと言うよりは、状況と彼の能力がミスマッチだった、というのが彼に対する中立的な評価かもしれません。
 ただし、小泉政治以降PR能力の欠如は致命的です。
 もしかしたら、小泉政権直後、安倍総理ではなく福田総理だったら状況は全く違うものになっていたのかもしれません。
 とはいえあの頃は、地味で古い自民党のイメージのあった福田総理を選ぶ、と言うのは現実的ではなかったのですが…
 歴史に「もしも」は無いので考えるだけ無意味ではありますが、そういう事を考えてみるのも今後の判断の際に役に立つかもしれませんね。

受けました

 受けました。「妖怪 ぬらりひょん」。これ、ヒットしますよ。民主党の管氏もこういう批判をすれば、笑いも取れるでしょうにね。麻生氏ぐらいが、友人との間で言いそう。

 私もほぼ同じような見方をしています。ただ、福田首相の経緯や今後は、指摘のとおりですが、彼に対するメディアの評価、辞任の評価は、間違いであると思っている極少数派の私です。スピードや国民に関するPRが足りませんでしたが、一年間で行った内容やサミット、民主党との歩みよりは、一定の評価をされるべきでしょう。今回の辞任は、党のための部分と国会運営を考慮した最良の決断でしょう。選択枠の中で、一番正しい判断と思っています。

 伊吹氏については、少し後の二人とは違うように思います。福田首相も信頼しているようですし。財政再建派で論客です。自民党の最大の重鎮は、森氏でしょうね。

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