タンス預金が30兆円規模に上った、というニュースが流れました。
タンス預金は95年には5.9兆円だったそうなのですが、それが30兆円に。
5倍程増えてしまったわけですね。
タンス預金の問題点は、お金が社会に回らないという点です。
元本保証の銀行預金でも、お金が銀行にあればそこから社会に回って行くのですが、
タンス預金だと回らない。
実質、経済の縮小と言ってもいいのでしょう。
だから、同じ貯め込むのでも家に置いておくよりは銀行に預けてもらった方が経済としては助かる、というのが一般的な理屈です。
ちなみにこの30兆円という数字は日銀の推計だそうです。
…推計って事は絶対この数字だ、という確定ではないんでしょうね。
ところで
タンス預金30兆円、本当にそんなにあるんでしょうか?
ニュースではペイオフが原因という事になっているようですが。
今まで社会に流れているニュースを総合するとちょっと疑問があるのですが。
まず一つ。
数年前日本の一般家庭の世帯貯蓄額は800万円程度と言われていました。
この800万は平均値であり、実際にはもっと低い人たち(200万円ぐらい?)がたくさんいてそっちの方が人数では多数派なのに、一部に億単位の貯蓄額の人たちがいるために平均値が上がっていると言われていました。
ペイオフの対象は1000万円以上なので、大多数の人たちには関係無い事になるはずなんですが…
もちろん金融機関が破綻した場合、保護対象内の金額であっても一時的に下ろせなくなるらしいのですが、それもいくつかの銀行に分ければ済むはずです。
大多数の人は
タンス預金をしていないのではないでしょうか。
二つ目。
日本の資産の多くは高齢者が握っていると言います。
若い人はお金を持ってなくて(子育てなどで物入りですからね)資産の多くは高齢者の所有物です。
さて、最近振り込み詐欺が流行っていますが、このカモにされているのが高齢者です。
報道によると携帯電話を巧みに操り銀行から振り込ませたり、銀行で貯金を下ろして配達させたりするそうです。
その際銀行などに怪しまれないように小額ずつ下ろすようにアドバイスまでするとか…
被害金額は数百万から数千万の上る事もあるとか。
…あれ?銀行から振り込ませたり、銀行から下ろしたり?
おかしいなぁ、高齢者の人たちは「
タンス預金をしているはず」なのに何で銀行にお金があるんだろう?
本当に
タンス預金をしているんでしょうか?
まぁ、たまたま
タンス預金をしていない人達だけが詐欺の被害に遭っているだけなのかもしれませんが。
ただ、それだとこれだけの数の被害を説明できない気がします。
やっぱり多くの人は
タンス預金をしていないような気がするのですが。
少なくとも強盗や空き巣などのリスクを考えると、資産額1000万以下の大多数の人たちにとっては「安全な貯金箱」としての銀行の存在は十分意味のあるものだと思います。
こういう事を考えて行くと「
タンス預金をしている人たち」は資産総額1000万以上のお金持ち、という事になると思うのですが、そんな人たちが強盗などのリスクを考えた上であえて
タンス預金という方法を選ぶでしょうか?
お金持ちなら金庫ぐらい買うのかもしれませんが、それでもリスク回避にはなっていないような気がします。
リスク回避を考えつつペイオフ対策となると、貸し金庫でしょうか?
銀行の貸し金庫の中に億単位の札束を詰め込み…貸し金庫ってそんなに大きかったでしょうか?
大きさには種類があるでしょうし、入らない事も無いとは思うのですが、ちょっと非現実的かと。
むしろ当座預金の方が安全で現実的なのでは?当座預金ならペイオフの対象にはならず、全額保障されますから。
ただ、当然当座預金ならば「お金が銀行にある」ので
タンス預金ではないはず。
一体誰が「
タンス預金」をしているのでしょうか?
お金持ちでも一般人でもない誰か…
イメージが浮かばないんですけど。
仮に、
タンス預金をしているのが高齢者だとして30兆円を高齢者の人数で割ってみますか。
高齢者の人数を人口の一割弱と考え大雑把に1000万人としましょう。
30兆円÷1000万人=300万円(計算間違ってたらごめんなさい)
一人当たり300万円の貯蓄額。
ペイオフの対象内ですよねぇ。
銀行が信用できないから手元に置いておくのでしょうか?
300万円なら家の中に置いておいてもそんなに目立つ額ではありません。
仏壇の引き出しにでも入れておけば隠せる程度の大きさですが…
わざわざ犯罪に遭う危険を犯してまで家庭に置いておくでしょうか?
ちょっと気になるのですが、億単位の資産を持っている人たちが海外の銀行にでも預けているのではないでしょうか?
それだと
タンス預金ではないけれど、日銀の調査でも分からないような状態になるのではないでしょうか。
個人的な印象では
タンス預金が30兆円もあるとは思えないのですが。
もっとも逆の考え方で、資産を持っていない人たちが銀行を使わなくなったという見方もできます。
資産が100万以下の人たちが銀行に預けず、手元に置いてあるのだとしたら…
30兆円÷100万円=3000万人(またまた計算間違いをしていたらゴメンなさい)
資産総額100万以下の人たち3000万人以上が銀行を見限った、と考えると納得の出来そうな数字です。
非正規雇用の人たちや学生、年金暮らしの高齢者、資産が十分ではない若い人たちが銀行を使わなくなったとするなら3000万という数字は現実的です。
例えば年金暮らしの人なら、年金を受け取ったらすぐに口座から全額引き下ろしてしまう。
手数料をこまめに取る現在の銀行の体質で、かつ低
金利で預けておいても利子が付かないのならば受け取ってすぐに全額引き落とし財布の中に入れておく、というのはいかにもありそうな話です。
他の人たちも同様でしょう。
・ゼロ
金利ならば預けておくだけ無駄。
・手数料を取られるなら引き下ろす回数は出来る限り減らす。
この二つの条件で考えるならば、一か月分の生活費をあらかじめ全額引き下ろすのは当然なのではないでしょうか。
いざという時の蓄えとしての資産はそのまま銀行に預けっぱなしにしておき、生活費は銀行に預けない、その結果が「
タンス預金30兆円」なのではないでしょうか。
もちろんただの推論ですが…
タンス預金が経済全体にとってマイナスだと言うのならば、
タンス預金をするよりも銀行に預ける方が得である、という状況を作り出す必要があるでしょう。
ゼロ
金利で一回下ろしたら手数料の分だけ貯金が減る、などという現状では銀行には「安全な貯金箱」以上の価値はありません。
そして月々の生活費程度の額ならば、財布の中と家の中に置いておいても犯罪で失うリスクは許容範囲と言えなくもないでしょう。
タンス預金を減らしたいなら、
金利を引き上げ手数料を廃止すべきなのではないでしょうか。
ゼロ
金利と手数料は「経営」的には正解でも「経済」的には間違っています。
以前にも書きましたが、経営と経済は別物です。
「経営的に正しい事」を全員がすれば「経済はメチャクチャになる」のではないでしょうか。
否、メチャクチャになった結果が現在の日本なのではないでしょうか。
政府はいつまでもゼロ
金利を解除しません。
二言目には
金利を上げると企業が倒産するから…
サブプライム後の現在では何とも言えませんが、サブプライム問題が起きる少し前、銀行は過去最高益をたたき出し、経済は戦後最長の好
景気になっていました。(なっていたというより、そういう事にしておいたという方が正確でしょうが)
それなのに
金利はゼロで給料は上げない。
景気がどんなに良くなっても
金利も給料も上がらないのならば、一体何をすればこの二つは上がるのでしょうか。
そもそも「お金を貸したのに払うべき利子を払わない」「労働に見合った給料を払わない」というような状況が「好
景気」なのでしょうか。
・企業は銀行に利子を払えない。
・企業は労働者(消費者)に適切な給料を払えない。
・銀行は預金者に利子を払わないので預金者(消費者)は利子を使えない。
・労働者(消費者)は給料も少なく利子ももらえないので、消費活動が出来ない。
・
景気が冷え込む
やっぱりこの構図です。
こう言っては何ですが「借りた金に利子も付けられず社員に給料も払えないような企業」は潰した方が良いのではないでしょうか。
こういう企業は存在自体が社会をジリ貧に追い込みます。
まるで
貧乏神です。
政府は企業が潰れると経済が混乱するから、と
金利を下げたり規制緩和で労働者の給料を下げたりして延命を図りましたが、その結果がダラダラと経済をジリ貧状態に追い込んでいる。
いっそ延命措置などせずバッサリ大手術をした方が回復は早かったのではないでしょうか。
政府はずっと「
景気が回復すれば
金利も給料も上がる」という前提で行動していましたがこの「
景気回復→
金利・給料アップ」という図式は崩れました。
ならばその逆に「
金利・給料アップ→
景気回復」を試してみる必要があるのではないでしょうか。
その結果多くの企業が倒産するかもしれませんが、倒産を避ける方法では無理だったわけですから倒産も仕方がないという方向に切り替えるしかないのではないでしょうか。
日本は資本主義です。
利子を払えず給料も払えないような企業は、社会から退場してもらうしかないでしょう。
現在国民は銀行が利子を払ってくれず企業が十分に給料を払ってくれないような状態です。
これは言い換えれば「受け取るべき利子と受け取るべき給料」の二つを
ピンハネされているような状態です。
社会全体で二重の
ピンハネ…これが正常な資本主義ですか?
現在の日本社会はまるで「企業栄えて民滅ぶ」という感じです。
そして民が滅びた社会で企業は何をするのでしょうか?
民がいなければ企業も滅びるしかないのですが…
「民栄えて企業滅ぶ」の方がまだマシなのではないでしょうか。
企業が滅ぶのは大変な事ですが、民が残れば企業はまた作れます。
民が根っこで企業は枝葉です。
根っこから先に切り倒してしまったら、もうそれでオシマイです。
もう一度言います。
日本は資本主義社会です。
資本主義は弱肉強食です。
競争力の無い企業は潰れます。
しかし、労働者(消費者)から二重に
ピンハネをしていては、消費が活性化せず経済が疲弊し企業は生き残れません。
労働者(消費者)に十分な給料を払い、きちんと利子を付けて借金を返す事が出来る企業こそが、本当の意味での競争力のある会社なのではないでしょうか。
政府も経済界も国民の財布の中身を
ピンハネしておいて、掠め取った金で「
景気が良い」などというのは止めるべきです。
それは「粉飾決算」ならぬ「粉飾
景気」でしょう。
「粉飾
景気」自体は犯罪ではないでしょうが、見せかけだけ取り繕った所でいつか綻びが生じるのは当然の事です。
下手に取り繕って背伸びをすると、何もしなかった時よりも悪くなるというのは世の中ではよくある事です。
いい加減、この辺りで無理矢理にでも
金利を引き上げてみるべきなのではないでしょうか。
適正な
金利の利子でさえ払う事の出来ない企業は、そもそももう寿命が尽きているのです。
それを無理矢理に延命措置をする事が果たして日本社会にとってプラスなのでしょうか?
さっきも書きました。
貧乏神です。
貧乏神には出て行ってもらうしかありません。
例えその為にいくらかの痛みを伴ったとしても、
貧乏神が居座る限り幸福は訪れないのですから。
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もしかしたら自民党にもマトモな人がいるのかもしれませんが、いたとしてもそういう人は出世はしていないでしょうね。
一方の民主党はどうにも頼りない感じです。
民主党は考え方が消極的になっているみたいですね。
放っておいても自民党はダメになっているから、自分達は努力をしなくても自動的に政権が転がり込んでくるだろう、そう思っているのかもしれません。
仮に政権交代が実現しても、替わった党が自民と大差ないようなレベルではかつての日本新党の二の舞です。
政権交代をしてもそれがダメなら「やっぱり自民でいいじゃん」となるのが日本人です。
そうなったら最後、二大政党制などこれから先、数十年は訪れません。
民主党には「一度政権を取ったら最低でも10年は渡さない、その間に民主党の力を国民に刻み込む」ぐらいの覚悟を持って欲しいですよね。