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 物の値段は需要と供給のバランスで決まる。
 皆が欲しいと思う物は値段が上がるし、そうでない物は下がる。
 また、数が限られているとその値段の上がり方は極端になる。
 欲しいと思っても数が限られていれば買うことが出来ない人が出てくるので、その物の値段はどんどん上がってわけです。
 オークションなどが良い例ですね。
 一つしかない物を何人かの人が欲しいと感じたら、「相手よりも高い金額で買うから売ってくれ」となるわけです。
 そういった限定品だけではありません。
 一般的な物でも同様の事は起きています。
 例えば天候不順で不作な年の野菜など。
 キャベツや白菜などが急激に高騰する事がたまにありますよね。
 その差は安い時と比べると5倍ぐらいでしょうか。
 逆に要らない物は値が下がります。
 バーゲンセールや在庫一掃セールなどがすぐに思い浮かぶと思います。

 需要が先か供給が先か、という事を考えている人たちがいます。
 国の政策などは「供給すれば需要が生まれる」という理屈で成り立ってしまっているようですね。
 だから新幹線や高速道路がどんどん作られる。
 それらがあれば、つまり供給さえすればその地域は発展する(需要が生まれる)と思い込んでいます。
 例外はあるのかもしれませんが、基本的には需要が先です。
 供給さえすれば需要が生まれる、というのなら「生ゴミに値札を付ければ売れる」はずですから。
 実際はそんな事はありませんよね。
 誰が見ても要らない物を供給したって需要は生まれません。

 さて、需要があれば物の値段はどこまでも吊り上って行くのでしょうか。
 歴史上何度か「バブル」という現象が起きました。
 古くはオランダのチューリップバブル。
 1600年代に起きたようですが、チューリップの球根一つで家が買える程の値段になってしまったとか。
 その後バブルがはじけてオランダの経済は大混乱したようです。
 日本でもバブル経済がありましたね。
 そもそもなぜこういう現象が起きるのでしょうか。
 大雑把にですが、日本を例に考えてみましょう。
 日本の場合株と不動産が中心でした。
 中には絵画などの投機もありましたが、範囲を広げるとややこしくなるので省略します。
 今回は不動産を中心に考えましょう。
 まず、不動産つまり土地は限られています。
 都市部の一等地は限られたスペースしかありません。
 供給は限られています。
 人は誰しも通勤時間は短い方が良い、と考えるでしょう。
 出来れば職場と住居は近い方が良いわけです。
 また、都市部は繁華街もあり、何かと便利です。
 多くの人は都市部に近い所に住みたいと感じています。
 これは需要ですね。
 当然土地の供給量は限られていて都市部に住める人数には限界があります。
 でも住みたい人はたくさんいる。
 需要と供給のバランスで言えば需要過多で、価格は上がります。
 これだけならまだいいのですが、世の中にはとにかくお金が欲しい人たちがいます。
 そういう人たちはこう思います。
 「需要がたくさんあるって事は、値段がどんどん上がっていくって事だ。今日よりも明日、明日よりも明後日の方が値段が上がるのなら、早い内に買っておいて値段が上がってから売ればボロ儲けができる」と。
 そして上がるのがわかっているのだから、多少高くてもより早く買っておきたいわけです。
 仮に今日100万円だとします。来年には200万円になりそうです。
 だったら今日150万円で買ったとしても来年200万で売れば儲かるわけです。
 100万円で売ってくれと頼んでダメならさらに高い150万で売ってくれと交渉してもいいし、値段がどんどん上がるならそれ以上払っても利益は出るでしょう。
 同じように考える人がたくさんいれば、そのライバルたちよりも高く買おうとするので、値段はさらに上がります。
 普通なら、人間は手持ちのお金以上の買い物はできません。
 手持ちのお金が足りないなら誰かから借りるしかないでしょう。
 でも普通ならそんな大金を貸したりはしません。
 貸せるのは返す当てがある場合だけです。
 ここで問題なのは、誰もが値段は上がり続けると信じている点です。
 貸す側もそれを信じているんですね。
 だから借りる人が「100万貸してくれ、あれが高く売れたらそこから返すから」と言った場合、それは「返す当てがある」事になってしまいます。
 貸す側も「貸した額より多く返ってくるのならOK」となります。
 その結果手持ちの資金は事実上無尽蔵のような状態になり、しかもライバル全員がそんな状態なので値段は天井知らずで上がっていってしまいます。
 そして無事誰かがそれを買うと、今度はその人に対して「売ってくれ」と交渉するわけです。
 延々とこれの繰り返しです。
 その結果、借りる金額はドンドン増えていってしまいます。
 最初は100万のはずだったのが1000万とか1億とかになってきます。
 でも、頭の中の計算の上では常にそれ以上の利益が出ている事になっています。
 例え1億借りていても、手持ちの物を全て売れば2億になる。
 差し引き1億円の儲けだ、と考えています。
 ところがある日、突然値段が上がらなくなるんですね。
 値段が上がらないのではなく、正確には「買う人がいなくなる」わけです。
 需要がなくなるんですね。
 「今その値段で買っても、もっと高く買ってくれる人がいるのかなぁ?」と多くの人が気が付き始めます。
 「もう少し安かったら買おうかなぁ」と考える人もいるでしょう。
 そういう考えが多勢を占め始めると物の値段は一気に下がり始めます。
 一度下がり始めると今度は借金を確実に返せるようにと、早めに手持ちの物を売ってしまおうという人たちも出てきます。
 先ほど値が吊り上ったのとはちょうど逆の現象ですね。
 安くてもいいからとにかく買ってくれ、となるわけです。
 2億円以上で売るつもりだったものが1億5000万でも1億でもいいから買ってくれ、となるわけです。
 借りたお金は返さなければなりません。
 利益が出なくても、せめて借金が無くなればそれでOKという状態になります。
 それでも全員が返せるわけではないので、多くの人が破産してしまいます。
 お金を貸した人には貸しただけの金額が返ってきません。
 これが不良債権ですね。
 どんなに「返せ返せ」と叫んでも、無い物は返せません。
 元々、買おうとしていたものにそれだけの値打ちがあったわけではないのです。
 誰かが欲しいと思ったから、相手に負けまいとして背伸びをしていただけなのですから。

 そして手持ちのお金は無くなり、社会全体には借金が蔓延しています。
 経済は大混乱です。
 かなり大雑把ですが、バブルとはこういう感じで成立します。

 ではお金を貸した人は誰で、借りた人は誰でしょう。
 ここからちょっとややこしくなるのですが、まず貸した人は銀行です。
 借りた人は不動産会社などでしょうか。
 ただ、一方で普通の人もマイホームを買うために銀行からローンでお金を借りたりしています。
 お金を貸している銀行はそもそもどこからお金を入手しているかというと、これまた普通の人たちの預金だったりします。
 普通の人たちは銀行にお金を預けると同時に借りてもいるんですね。
 銀行は、普通の人から預かっている額しか貸し出せないと思いきや、これがちょっと違うようです。
 銀行は一定額を証拠金として日銀に納めれば、その証拠金の100倍ぐらいのお金を貸し出してもいい事になっているようです。
 そのためその気になれば手元に預かった100万円があると、それを全額証拠金に回すことによりその100倍である1億円まで他人に貸し出すことが出来るそうです。
 このシステムは効率よく社会を発展させるためには有効なはずですが、バブルの発生にも一役買ってしまうわけです。

 日本のバブルの場合、住宅としての需要がまずありました。
 そして値段がドンドン上がっていってしまうので少しでも早く買った方が有利、という状態になりその焦りのために冷静な判断力を失った可能性があります。
 また早めに買って値上がりした時に売ればその利益を元にさらに高い家を買う事が出来る、という考え方も広まりました。
 そして、乗り遅れた人たちはドンドン値上がりしてしまうので「最初の一軒」が買えません。
 値段がドンドン上がれば、その地域の家賃も上がります。
 家賃が上がればそこで商売している人は上がった家賃分の費用を商品に上乗せする事になります。
 こうやって物価まで上がっていってしまいます。
 都市部に住めない人たちは、せめて少しでも都市部に近い所に住もうとちょっと離れた郊外に住む事を考えます。
 もちろん多くの人が。
 その結果郊外でも同様に値段が上がっていってしまうわけです。
 家の値段は上がる、物価も上がる。
 でも同様のスピードで給料が上がるわけではない。
 給料に反映されるには少し時間差がありますから。

 日本のバブルの崩壊のきっかけは、この状況を「さすがにマズイ」と感じた政府が土地を買うためにあんまりお金を貸すな、という指示を出したのが原因と言われています。
 バブルの成長自体が借金が借金を広げていく構造であり、全て頭の中の計算だけで成り立つ実体の伴わないものだったので、放って置いてもいずれは崩壊したはずですが、このバブル崩壊は政府が「国民のために」意図的に破壊したものです。
 その結果、今でも続く未曾有の大不況。
 どうせ潰すのなら被害がここまで広がる前にもっと早く潰せば良いと思うのですが…
 もちろんこれは「冷静になった今」だから言える事で当時の浮かれきった社会ではそんな事は考える事さえできなかったでしょうが。
 それでも政治家や官僚が冷静さを持っていたらと思うと、悔いが残ります。

 当時は金権政治が問題視されていました。
 穿った見方ですが、アレだけの浮かれ騒ぎなのですから政治家や官僚は相当に政治献金などで「いい思い」をしたはずです。
 本来ならば早めに異常に気付いて対処すべきだったのに、自分たちが「もうちょっといい思いをしてから」という欲が出たので放置し、たっぷりと楽しんでから「じゃあそろそろ仕事をするか」とバブルを崩壊させたのではないでしょうか?
 さすがにそれだけの知性が当時の政治家や官僚にあったかどうかはわかりませんが、結果だけ見ればそういうような状況になっています。
 いまさらですが、どうにも納得できません。
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 今回の記事はいずれ書く記事(予定)の下書きの一部です。
 ご了承下さい。

コメント

 三浦介さんへ。
 世界経済がこれだけ密接に繋がってくると、どこか一つがおかしくなっただけで世界中に狂いが生じる。
 しかも今回はサブプライムとチャイナバブルと原油高…と今まで以上に悪い要素が重なっているようにも見えます。
 もしかしたら、今までのようにそれぞれの国がバラバラに経済政策を行う、という仕組みが限界に来ているのかもしれませんね。

 ろっしさんへ。
 経済が必ずしも政府によってコントロールできるわけではない、というのはわかっているのですが…
 コントロールできる範囲内で悪い事をしている人たちがいるような気がするんですよね(笑)
 それはともかくとして、結局の所経済は「人間の欲望」が形を変えて現れている物という視点も出来ます。
 コントロールが可能だとすれば、それは一人一人が賢くなる事という事になるのですが…それは相当難しそうです。
 経済の話のはずなのに「人間は欲望を制御できるのか?」という倫理のような問題点に行き着く。
 何となく不思議な感じがします。
 社会とは人間そのものなのだ、という事なのかもしれませんね。

サブプライムに続き、ファニーメイ・フレディマック騒動が起こり…オイルバブルとチャイナバブルが弾けてオイルマネーとブラジルが被害を被り…グルジア侵攻によるロシアリスク、パキスタン動乱やテロによるインディアリスクが生まれ…

世界同時不況が心配です。

ルバブ

 現在は、バブルの逆ですね。おおまかにいうと、前半部はそうですね。

 ちょっと補足をいれます。需要と供給だけでなく、将来性やバブルがバブルを生む(サブプライムと原理は同じ)などの現象があります。

 株価も同じで将来性があれば、投資されます。日本のバブルの誘発には、素晴らしい経済成長を遂げた日本への海外からの高い評価でもありました。

 次にサブプライムは、低所得者層の返せそうも無い人に住宅融資をしました。巧妙に債権化して売り飛ばしています。アメリカの場合、債権、株等を担保にして借り入れできる額が大きく、大手系の金融機関は、それでがぽがぽ儲けていました。現在は、逆の流れで赤字もがぽがぽか計上されています。日本の場合、制度もありますが、融資割合が低いのとそういう事を行わない経営方針のようです。

 中国の株価下落も過熱気味だったんですね。フェラーリや絵画、不動産は、需要と供給でなく、マネーゲームでしたね。何個もいるもんじゃないですからね。

 政府が意図的にというのは、半分くらい誤りです。政府がやばいと思ったのは事実です。しかし、政府や日銀でコントロール可能ということはありません。現在、コントロール可能なら良くする事も出来ますよね。加熱気味なら止めれるが、超過熱ならどうしようもないのです。そこは、失敗でしたね、経験した事が無かったから。

 あのころは、政治献金だけでなく、裏献金も多かったからですね。ちなみに、通常の政治資金でも料亭等で普通に食事できますからね。後、官僚(部署、省にもよる)は、接待付けでした。業界との癒着というか接待攻勢が凄かったです。特に大蔵省。ノーパン○○よりもっと過激な接待もあったでしょう。守屋前防衛省事務次官より良い思いをした人もいるでしょうね。
  

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