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 いじめの認知件数が去年の6倍になりました
 実際には今年急にいじめが増えたわけではなく、調査の基準を変えたから急増したようです。
 「いじめ」とは何か、という定義づけの枠を広げたんですね。
 今までは相当に悪質なものにならないと「いじめ」とは認められなかったんですが、今回は被害者側が「いじめられた」と感じたら「いじめである」というようにしたそうです。
 ちょっと「セクハラ」の定義と似ていますね。
 やった側にそのつもりが無くても、やられた側がそう感じたら認定する、というやり方は。
 これだとやった側は遊びのつもりでも、やられた側がいじめだと感じたらいじめになるわけで、件数が伸びるのは当然です。
 また同じことをやられても、ある人は「遊び」と受けとり、別の人は「いじめ」として受け止めるので微妙な問題が出てきそうです。
 ただ人の心は千差万別、強い人もいれば弱い人もいるわけで、受忍限度も人によって違います。
 そのため今回の定義の方がより実態に即していると思います。
 地方によって1000人当たりのいじめの件数に大きなばらつきがあるのも気になります。
 今回の調査に関してはいじめがあるのが当たり前、あっても学校が即悪いということではなく、解決に乗り出すことのほうが重要である、という考えが根底にあるようなのでいじめの件数が多いのは恥ずべき事ではなく、むしろより現実を正確に把握していると誉めるべき所なのかもしれません。
 それでも地域ごとにばらつきがあるということは、その考え方がまだまだ浸透していないということの現れでしょう。
 このいじめの統計、調査が始まった年は認知件数が今回以上でした。
 それが翌年には急落し、そのまま低下を続け今回元通りに…
 文部科学省が実態を隠すためにやっていたようにも見えてしまいます。
 実際に文部科学省がそういった指示を出していたわけではないでしょうが、「バレたらマズイから隠せ」という空気を作ってしまっていたという面はあるでしょう。
 学校や教師がいじめを隠蔽する、という体質になってしまっていたようです。
 だから現場が悪い、というのは簡単ですが現場には別の問題があるようで…
 本来なら教師が生徒と接する時間を増やすのが大事なのですが、どういうわけか上の方から訳の分からない書類作成などの雑務を増やされ、生徒と接する時間が取れないのが現状のようです。
 教育の現場を切磋琢磨させるために、学校や教師に評価制度を導入したのも裏目に出ているようです。
 サボっているような不適格教師はともかく、真面目に生徒に接している先生も査定の対象にしてしまい、そのために雑務が増えた、という話も聞きます。
 そもそも良い教育とは何でしょう?
 現在はより良い点数を取らせて進学率を上げる事、という事になっているようです。
 しかし本来の教育とはそういうものではないでしょう。
 社会に出て困らない程度の基礎学力は重要です。ですが教育とはそれだけではなく人格を育てるといった面も見過ごせません。
 むしろこちらの方が重要なはずです。
 こういった人格教育の成果は非常に評価しづらいものです。
 それゆえ分かりやすい指標である「テストの点数」に、評価基準の重点を置いてしまっているため現場が混乱。
 これは現場の責任ではなく監督官庁である文部科学省の責任です。
 現場を責めても解決しないでしょう。
 今後、いじめの認知件数は増加していくと思います。
 それをただ単純に「悪化している」と見るのではなく、それだけ現場の実態が見えてきた、とプラスに考える方が重要でしょう。
 「いじめが無い」のは立派な事ではなく、現実が見えていないだけで恥ずべき事。
 そういう意識が社会全体に広がってくれれば、いじめ問題の解決に一歩前進するでしょう。
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